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恐怖の接骨院:背中に刻まれた呪い

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私は大学生で、夏休みを利用して実家に帰省していました。実家の近所には、昔から営業している古い接骨院がありました。接骨院の名前は「田中接骨院」。外観は時代を感じさせるもので、周囲の住民たちからは「あそこには近づかない方がいい」と噂されていました。しかし、私は特に気にせず、親しい友人のタカシと一緒にその接骨院に足を踏み入れることになったのです。

ある日の午後、私はタカシと街を歩いていると、突然背中に激痛が走りました。前日のバイトで重い物を持ち過ぎたせいかもしれません。タカシが心配そうに言いました。

「大丈夫か?痛みが酷いなら、あの接骨院に行ってみたらどうだ?」

「あの田中接骨院か?ちょっと不気味だけど、背中の痛みには変えられないな。」私は痛みに耐えながら答えました。

タカシと一緒に田中接骨院に向かいました。古びた建物に入ると、薄暗い待合室には古い雑誌や埃っぽいソファが並んでいました。受付には、年配の女性が座っていました。

「いらっしゃいませ。どうされましたか?」彼女は優しく微笑んでいましたが、その笑顔には何か不気味なものが感じられました。

「背中が痛くて…診てもらえますか?」私は痛みに顔を歪めながら言いました。

「もちろんです。少々お待ちくださいね。」女性は奥の部屋に声をかけると、中から白髪の老人が現れました。彼が田中先生でした。

「さあ、こちらへどうぞ。」田中先生は穏やかに言い、私は治療室に案内されました。

治療室は古い器具や薬品の匂いが漂い、壁には年代物の解剖図が貼られていました。田中先生は私をベッドに横たわらせ、背中を診察し始めました。

「ここが痛むのかね?」彼が指で押すと、痛みが走り、私は顔をしかめました。

「はい、そこです…」

田中先生は黙って頷き、手際よく治療を始めました。彼の手は驚くほど冷たく、触れるたびに背筋がぞくぞくしました。しかし、治療が進むにつれて痛みは徐々に和らいできました。

「これでしばらく様子を見てください。もし痛みが続くようなら、また来てください。」田中先生は微笑んで言いました。

治療が終わり、私は待合室に戻りました。タカシは心配そうに待っていましたが、私の顔を見て安心したようでした。

「どうだった?」

「まあ、痛みは少し和らいだよ。でも、なんか…あの先生、ちょっと変わってる気がする。」

タカシは笑いながら言いました。「ああ、あそこは昔から不気味だって言われてるからな。でも、治ったならよかったじゃないか。」

私たちは接骨院を出て、街へと戻りました。その日の夜、私は奇妙な夢を見ました。夢の中で、田中先生が私の背中を治療している姿が現れました。しかし、彼の手は骨のように冷たく、その目は虚ろでした。

翌日、背中の痛みが再発しました。再び田中接骨院に行くことにしましたが、今回は一人で行くことにしました。接骨院に入ると、前日と同じく薄暗い待合室が広がっていました。

「また来てくれたのですね。どうされましたか?」受付の女性が優しく問いかけました。

「昨日の治療が効かなくて、まだ痛みがあるんです…」

「それは大変ですね。すぐに田中先生を呼びますので、お待ちください。」

田中先生が現れ、私は再び治療室に案内されました。治療が始まると、田中先生の手が再び冷たく感じました。しかし、今回は痛みが治まるどころか、逆に悪化しているように感じました。

「先生、何かおかしいです。痛みが酷くなっています…」

田中先生は無言で治療を続けました。その時、治療室の照明が突然明るくなり、私の背中に異変が起きました。鏡を見せられると、そこには奇妙な紋様が浮かび上がっていました。

「これは一体…?」

「心配しないでください。これはただの治療の一環です。」田中先生は淡々と言いましたが、その言葉には何か隠された意図があるように感じました。

その日の夜、再び奇妙な夢を見ました。夢の中で、田中先生が私の背中に触れるたびに、冷たい感覚が広がり、体全体が凍りつくような感じがしました。目が覚めると、汗びっしょりで、背中の痛みは一層酷くなっていました。

翌日、私はタカシに相談しました。

「タカシ、あの接骨院、本当におかしいよ。何か悪いことが起きてる気がする。」

タカシは心配そうに言いました。「じゃあ、一緒に別の病院に行ってみよう。もしかしたら、ちゃんと診てもらえるかもしれない。」

私たちは別の病院に行き、詳しい検査を受けました。結果、私の背中には異常な痕跡が見つかり、医師は驚愕しました。

「これは一体どうやってできたんですか?まるで呪いのような痕跡です。」

医師の言葉に、私は震えが止まりませんでした。田中接骨院での治療が原因であることは明らかでしたが、具体的に何が起きたのかは分かりませんでした。

私たちは田中接骨院のことを詳しく調べ始めました。近所の住民たちに話を聞くと、驚くべき事実が明らかになりました。田中接骨院は、代々続く呪術師の家系であり、患者を治療するたびに何かしらの呪いをかけていたというのです。

さらに、過去には多くの患者が田中接骨院で治療を受けた後、原因不明の病気に苦しみ続けたという噂もありました。私たちはすぐに警察に通報し、田中接骨院の調査を依頼しました。

警察が田中接骨院を調査した結果、地下室から不気味な儀式に使われたと見られる道具や書物が発見されました。田中先生は逮捕され、接骨院は閉鎖されました。

田中接骨院の事件は、町中で大きな話題となりました。私の背中の痛みは治療が進むにつれて徐々に和らぎましたが、あの恐怖の体験は一生忘れることができません。

タカシと私は、二度とあのような場所に近づかないことを誓いました。田中接骨院の秘密が明らかになり、町の住民たちも安心しましたが、あの場所には今でも何か不気味なものが漂っています。

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