小さな町の商店街には、ひときわ目立つアンティークショップがあった。その店の前には、年代物のガチャガチャが一台だけ置かれており、店主の老人はいつもそれを丁寧に磨いていた。ガチャガチャの中には、カプセルがぎっしり詰まっており、その中身は一切わからない。地元の子供たちは興味津々だったが、あまりに古びた見た目に少し恐れを感じていた。
ある日、好奇心旺盛な中学生のユウタは、放課後にそのガチャガチャの前に立ち寄った。友人たちは彼を冷やかしながらも、ユウタの冒険心に感心していた。ユウタはポケットから100円玉を取り出し、ガチャガチャのコインスロットに入れた。
カラン、カランと音を立ててカプセルが出てくる。そのカプセルは他のガチャガチャのものとは違い、古ぼけた金色の模様が施されていた。ユウタは興奮しながらカプセルを開け、中を覗いてみた。
「これは…地図?」
カプセルの中には、手描きの古い地図が入っていた。ユウタはそれを広げてみると、町のどこかを示すX印が記されていることに気づいた。友人たちも興味を持ち、一緒にその場所を探しに行くことにした。
地図を頼りに、ユウタと友人たちは町の外れにある小さな森にたどり着いた。地図に示された場所には、古い井戸があった。井戸はすっかり忘れ去られ、草に覆われていた。ユウタはためらわずに井戸の中を覗き込んだ。
「見て、何かある!」
井戸の底には、もう一つのカプセルが置かれていた。友人たちの協力で、そのカプセルを引き上げることに成功した。再びカプセルを開けると、今度は小さな鍵と手紙が入っていた。
手紙にはこう書かれていた。
「この鍵は、アンティークショップの秘密の部屋を開けるものだ。真実を知る勇気があるなら、店主にこの鍵を見せなさい。」
ユウタは少し緊張しながらも、店主に鍵を見せることを決意した。アンティークショップに戻ると、店主は鍵を見て微笑み、ユウタたちを店の奥へ案内した。秘密の扉を開けると、そこには美しい宝石や貴重な書物、そして奇妙な装置が並んでいた。
店主は語り始めた。
「このガチャガチャは、選ばれた者にしか特別なカプセルを与えない。この部屋にあるものは、長い歴史の中で集められた不思議な力を持つアイテムばかりだ。君たちはその真実を知る資格を得たのだ。」
ユウタと友人たちは、その日以来、アンティークショップの秘密を守りつつ、店主と共に不思議なアイテムの研究を手伝うことになった。
そして、奇妙なガチャガチャの謎は、まだまだ解かれていないことを知るのだった。
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