出張で訪れた都市の、高層ホテル。窓からは夜景が一望でき、豪華な客室は快適そのものだった。しかし、その静寂が、逆に私の心を不安にさせた。
チェックイン後、しばらくして、物音が聞こえた。気のせいかと思い、目を閉じようとしたが、再び音がする。今回は、明らかに私の部屋の外から聞こえてくる物音だ。
「まさか、隣の部屋の人か?」
そう思い、ドアを開け、隙間から外を覗き込んでみたが、廊下には誰もいなかった。
夜が更けるにつれて、その物音はますます大きくなった。まるで、誰かが部屋の外で何かを叩いているような音だ。恐怖を感じながらも、フロントに電話をしようか迷ったが、夜中の電話は気が引けた。
結局、私は布団にくるまり、目を閉じたまま朝を迎えた。
翌朝、フロントで昨夜の出来事を話してみたが、
「このホテルは防音設備がしっかりしているので、隣の部屋の音が聞こえることはまずないんですよ。もしかしたら、お客様が疲れていらっしゃったのかもしれませんね。」
と、あっけなく片付けられてしまった。
その後、私は特に何も起こらずにホテルを後にした。しかし、あの夜の物音は、今でも私の脳裏に焼き付いて離れない。
マンガ無料立ち読みマンガをお得に読むならマンガBANGブックス 40%ポイント還元中
1冊115円のDMMコミックレンタル!
人気の漫画が32000冊以上読み放題【スキマ】
ロリポップ!
ムームーサーバー
新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp
ページをめくってゾッとする 1分で読める怖い話 [ 池田書店編集部 ] 価格:1078円 |