怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

山中で見つけた古びた小屋…背後に感じた異様な気配と謎の足音の正体とは? (怖い話 奇妙な話 不思議な話)

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これは、ある会社員の男性が体験した話です。彼は自然が好きで、休日には一人で山登りに出かけることがよくありました。その日も、彼は日帰りで登れる近場の山に向かうことにしました。いつもとは違うルートを試してみたいと考え、ネットで調べた少しマイナーなコースを選んだのです。

そのコースは地元の登山愛好者には知られているものの、あまり人通りが多くない静かな山道でした。彼は朝早くに出発し、軽装で登山を始めました。道中は順調で、木々の間から差し込む光や、遠くに見える景色を楽しみながら、心地よいペースで進んでいました。

しかし、山の中腹に差し掛かった頃、道が次第に荒れてきました。倒れた木や岩が多くなり、コースがわかりにくくなってきたのです。彼は少し不安を感じつつも、「これも自然の一部だ」と考え、慎重に進んでいきました。

しばらく進むと、道の両側に古びた石碑が並んでいる場所にたどり着きました。それらの石碑は苔むしていて、ほとんど読めないくらい文字が風化していましたが、よく見ると「供養塔」や「無縁仏」といった文字がうっすらと見えました。彼はその場で少し立ち止まり、写真を撮ろうか迷いましたが、何かが「立ち止まるな」と言っているような気がして、結局そのまま歩き続けました。

その後、さらに進むと、突然周囲が一気に静まり返りました。まるで森全体が息をひそめているようで、鳥の鳴き声や風の音さえも聞こえなくなったのです。不気味に感じた彼は、早く山頂にたどり着こうと足を速めましたが、その時、後ろから「ザッ、ザッ」という足音が聞こえてきました。

振り返っても誰もいません。彼は「風が木々を揺らしている音だろう」と自分に言い聞かせ、再び前を向いて歩き始めました。しかし、数歩進むと、また同じ足音が背後から聞こえてきます。今度は確かに「誰かがついてきている」ように感じました。

彼は再び振り返りましたが、やはり誰もいません。妙な気配に包まれ、彼は次第に焦り始めましたが、その時、道の先にぽつんと立つ古い小屋が目に入りました。小屋はかなり朽ち果てていて、屋根は崩れかけ、窓ガラスも割れていました。何年も放置されたままのように見えました。

「誰かが住んでいたのか?」と彼は不思議に思いましたが、好奇心からその小屋に近づいてみることにしました。小屋の前には錆びた看板があり、文字は消えかかっていましたが、どうやら「立ち入り禁止」と書かれていたようでした。彼は一瞬ためらいましたが、何かに引き寄せられるように小屋の中を覗き込みました。

すると、暗がりの中に古い木製の椅子が一つだけポツンと置かれており、その上には布に包まれた何かが乗っていました。彼は怖いもの見たさでその布を取ろうとしましたが、その瞬間、背後で「ギシッ」と木がきしむような音がしました。

驚いて振り返ると、そこには誰もいませんでした。しかし、明らかに人の気配があり、彼の心臓はバクバクと音を立てていました。「これはまずい」と直感的に感じた彼は、その場から逃げるように山を下り始めました。

不思議なことに、小屋を離れた途端、さっきまでの重苦しい雰囲気がスッと消え、再び鳥の鳴き声が聞こえ始めました。彼は無事にふもとに戻ることができましたが、あの小屋で感じた異様な気配は今でも鮮明に覚えています。

後で地元の人に聞いた話では、その小屋は昔、山仕事をしていた人が休憩所として使っていた場所だったそうです。しかし、そこで起きた事故や病気が相次ぎ、不吉な場所として放置されているとのことでした。

彼はその後、山登りを続けていますが、あの小屋の近くには二度と行っていません。自然の中には、人間には理解できない「何か」が潜んでいると感じさせられた体験でした。

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