冬の北風が吹き荒れる海岸線を、4人の大学生はレンタカーで走っていた。窓の外には、荒波が打ちつける岩礁と、どこまでも続く水平線が広がっていた。
「うわー、海めっちゃ綺麗!」
後部座席から、いつも明るいA子が窓の外に顔を近づける。
「でも、なんか寒いね」
B子が厚手のジャンパーの襟を立てながら言った。
「そうだね。それに、この道、なんか寂しいね」
運転席のC子が、車通りの少ない山道を指差す。
「ちょっと待って、あの人誰?」
助手席のD子が、急に声を上げた。
窓の外には、白いワンピースを着た長い髪の女性が歩いていた。冬の寒さの中、薄着の女性の姿は異様だった。
「え、どこ?」
他の3人が窓の外に顔を出す。
「あそこにいるよ。白い服の女性」
D子が指差す方向に目をやると、確かに白いワンピースを着た女性の姿が見えた。
「なんか、雰囲気、変じゃない?」
A子が呟く。
「そうだね。普通、こんな寒い日に薄着で歩く人いないよね」
B子が同意する。
「幽霊じゃない?」
D子の言葉に、一同はゾッとした。
「まさか…」
C子が恐る恐る言った。
「でも、二人とも同じ人見てるし、気のせいじゃないかも」
D子が力説する。
「でも、幽霊なんて…」
A子が不安そうに呟く。
「まあ、気にせず行こうよ」
C子がそう言って、車を加速させた。
観光地に到着し、4人は海の幸を堪能したり、温泉を楽しんだりして、楽しい時間を過ごした。しかし、夜の海辺を散歩している時、再び白いワンピースの女性の姿が目に入った。
「あれ、さっきの人だ!」
D子が声を上げた。
女性は、ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。その姿は、まるで人形のように不自然で、異様な雰囲気を漂わせていた。
「やっぱり幽霊だ…」
A子が震える声で言った。
「見るな!逃げるぞ!」
B子が叫び、4人は必死にホテルに向かって走り出した。
ホテルに戻り、部屋に閉じこもって、4人は一晩中話し合った。
「あの女性、一体何だったんだろう?」
「幽霊に違いない」
「でも、幽霊がどうしてこんなところにいるんだ?」
様々な憶測が飛び交う中、C子が恐ろしいことを言い出した。
「もしかして、この海岸は心霊スポットなのかな?」
「うわー、怖い!」
A子が顔を蒼白にした。
「でも、あの女性の顔は見てないよね?」
D子が尋ねる。
「うん、遠すぎてよくわからなかった」
C子が答える。
「よかった…」
A子が安堵の息をついた。
「でも、あの白いワンピースの女性のこと、絶対忘れられない」
B子が呟く。
4人は、あの夜の出来事が心に刻まれ、いつまでも語り継ぐことになった。
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