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誰も知らないファイル―リサイクルショップで買ったパソコンに隠された奇妙なメッセージ 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編

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体験談:見えない存在からの警告 

これは、僕がリサイクルショップで買った古いノートパソコンで体験した、少し奇妙で少し怖い話です。

ある日、僕は近所のリサイクルショップで、中古のノートパソコンを見つけました。スペックは大したことありませんが、価格が安かったので、ちょっとした調べ物や文章を書くためにと購入しました。帰宅後、電源を入れると、意外にもスムーズに起動しました。デスクトップには、古びた壁紙といくつかのアプリケーションのショートカットが残っていましたが、特に不審なものは見当たりませんでした。

最初は普通に使っていたのですが、数日後、ふとしたことで気になることが起こりました。ファイルを整理していると、デスクトップに見覚えのないフォルダが突然現れたのです。フォルダ名は「Don’t Open」。好奇心に駆られつつも、不吉な名前に少し戸惑いました。しかし、怖いもの見たさが勝り、クリックして開いてみることにしました。

フォルダの中には、一つだけテキストファイルが入っていました。そのファイル名は「readme.txt」。中身を確認すると、そこにはこんなメッセージが書かれていました。

「このパソコンを手に入れた人へ。何があっても、このフォルダの中を深く探らないでください。もしこの警告を無視するなら、あなたはこのパソコンに閉じ込められた“存在”に気付くことになるでしょう。」

突然の不可解なメッセージに、背筋がゾッとしました。普通ならこの時点で放っておくべきだったのでしょうが、逆に僕の好奇心は高まりました。さらにフォルダを探ると、別のサブフォルダがあり、そこにもまた「Don’t Open」と名付けられていました。

そこまで来ると、やめるべきだという自分の理性と、もっと知りたいという衝動がせめぎ合います。でも結局、僕はそのフォルダも開いてしまいました。すると、そこには「old_logs」というフォルダが現れ、中には日付が記された大量のテキストファイルが並んでいました。

僕はその中から一番古い日付のファイルを開いてみました。その内容は、奇妙な日記のようでした。

「2021年8月15日、午前3時。誰かが私の名前を呼んでいる声が聞こえる。でも、家には誰もいない。」

次に開いたファイルにも、似たような内容が記されていました。

「2021年8月20日、午前2時45分。またあの声が聞こえる。今度はパソコンのスピーカーからだ。何かが囁いている…。」

その後のファイルには、徐々に筆者の精神が不安定になっていく様子が書かれています。中には、何度も繰り返される「助けて」「ここから出してくれ」という言葉や、意味不明な数字や文字列が乱雑に記載されているものもありました。特に不気味だったのは、ある日付のファイルにだけ、まったく文字が書かれておらず、代わりに奇妙な図形や手書き風のシンボルが羅列されていたことです。

その瞬間、パソコンの画面が一瞬暗転しました。思わず息を呑みましたが、すぐに元に戻りました。しかし、その時から、パソコンの動作に異変が生じ始めました。カーソルが勝手に動いたり、意味不明なエラーメッセージが頻繁に表示されたりと、明らかにおかしい挙動を見せるようになったのです。

特に気味が悪かったのは、深夜になるとスピーカーから低い囁き声のような音が漏れ聞こえることでした。何を言っているのかははっきりとは分かりませんが、その不明瞭な声が徐々に僕の神経を擦り減らしていきました。

恐怖を感じた僕は、すぐにパソコンの電源を切り、その夜は使わないことにしました。しかし、次の日、再度電源を入れると、デスクトップに見覚えのないファイルが増えていました。ファイル名は「Hello.txt」。恐る恐るそのファイルを開いてみると、たった一言だけが記されていました。

「次は君の番だ」

その瞬間、全身に鳥肌が立ちました。誰かが僕を見ている、いや、何かがこのパソコンの中に潜んでいる、そんな感覚に襲われました。僕はすぐにそのパソコンを閉じ、リサイクルショップに返品しようと思いましたが、なぜか体が動かないような感覚に囚われました。まるで、そのパソコンを手放してはいけないと言われているかのようでした。

しかし、最終的には意を決して、翌日そのパソコンを処分することにしました。処分したその晩、奇妙な出来事はぱたりと止まりました。それ以来、あの古いパソコンのことは思い出さないようにしています。

あのパソコンには、何かしらの「存在」が閉じ込められていたのかもしれません。それが誰かの悪ふざけなのか、あるいは本当に呪いのようなものだったのかは分かりません。ただ一つ言えるのは、好奇心で不用意に踏み込むべきではない領域が確かに存在するということです。

こんな奇妙な体験は二度としたくないものですが、もし皆さんも中古のパソコンを手に入れたときには、その中身をよく確認してから使うことをお勧めします。特に、警告メッセージが含まれている場合は、決して無視しないほうがいいでしょう。

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