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消えた遊具と歪む記憶――幼少期の公園に潜む異変 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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私は、子供の頃によく遊んでいた公園に、久しぶりに足を運ぶことにした。久しぶりに地元に戻ったことで、懐かしい場所を訪れたいという気持ちが湧き上がってきたのだ。その公園は、私にとって思い出が詰まった場所で、友達と遊んだり、家族とピクニックをしたりした記憶が鮮明に残っていた。

夕方、私はその公園へと向かった。公園は昔と変わらず静かで、緑が豊かだったが、何かが少し違うように感じた。具体的に何が違うのかは分からなかったが、私の記憶の中の公園とはどこか異なっていた。

公園に足を踏み入れ、まず目にしたのは、かつてよく遊んだジャングルジムだった。だが、そこにあったのは、私の記憶とは違う、全く見覚えのない遊具だった。ジャングルジムはどこかに消え去り、代わりにモダンなデザインの遊具が建っていた。それは、私が知っている公園の景色ではなかった。

「こんな遊具、昔はなかったはず…」

時代の流れを感じたが、その後。不安が胸に広がった、その理由は、公園の奥へと進んだところ。ブランコがあったはずの場所には、なぜか壊れかけた鉄棒が立っていた。ブランコ自体は、かつての位置から少しずれた場所にぽつんと置かれていたが、鎖が錆び付き、座る部分も古びていて、まるで何年も使われていないかのようだった。幼い頃、友達と一緒に競い合ってブランコを漕いだ記憶が、目の前の光景とどうしても結びつかなかった。

私は自分の記憶が混乱しているのか、それとも何か異常なことが起きているのか分からず、ますます不安になっていった。昔の公園の光景は、私の記憶の中では鮮明なはずだった。しかし、その公園はまるで私の記憶を歪めるかのように、少しずつ変わっていた。

次に目にしたのは、かつて私が大好きだったすべり台だった。しかし、そこにあったのは、すべり台ではなく、見たこともない奇妙な形をした遊具だった。まるで捻れた鉄の塊が無理やり立てられているかのようで、どこか不気味な雰囲気を漂わせていた。触れる気にもなれず、私はただその場に立ち尽くしていた。

「一体どうなっているんだ…?」

混乱と不安がピークに達し、私は公園を離れることにした。しかし、帰り道にふと振り返ると、さっきまで見えていた遊具が突然消えていたのだ。そこにはただの空き地が広がり、何もないかのように見えた。恐怖が全身を駆け巡り、私は全速力で公園を後にした。

家に戻り、落ち着いた後も、あの公園の光景が頭から離れなかった。私の記憶が間違っていたのか、それとも公園自体が何か不気味な力によって変わってしまったのか、答えは出なかった。家族にそのことを話しても、皆「記憶違いだろう」と笑い飛ばすだけだった。

しかし、私はどうしても納得できなかった。幼少期にあれほど親しんだ公園の光景が、どうしてこんなにも変わってしまったのか。もしかしたら、あの公園には何か異常な力が働いていたのではないか。そう考えると、再びあの場所に足を踏み入れる勇気はなくなってしまった。

その後、私は地元を再び離れ、あの公園を訪れることは二度となかった。しかし、時折、ふとした瞬間にあの光景が思い出され、胸が締め付けられるような感覚に襲われることがある。あの公園は、私にとって二度と戻れない場所になってしまった。

消えた遊具と変わり果てた公園は、私の記憶に深い傷跡を残している。あれは本当に現実だったのか、あるいは私の記憶が作り出した幻想だったのか。その答えは、今でも分からないままだ。ただ、あの場所には、何か得体の知れない力が潜んでいたとしか思えない。



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