祖母が亡くなってから数ヶ月が経った。祖母は、僕にとって特別な存在だった。子供の頃、夏休みには毎日一緒に遊んでくれ、夜には昔話を語ってくれた。祖母がいなくなった家は、少し寂しくて物足りない感じがした。
ある日、祖母がいつも飾っていた古い写真立てが、なぜか目に留まった。写真には、若い頃の祖母が笑顔で立っている姿が写っている。懐かしい気持ちになり、棚から手に取ってみた。
「おばあちゃん……元気かな」
そう呟くと、不思議なことが起きた。写真立てからほのかな光が漏れ出し、部屋の空気が温かくなったような気がした。驚いて目をこらすと、写真の中の祖母が微笑んで、少しだけ動いているように見えた。
優しい夢
その夜、僕は不思議な夢を見た。夢の中で、祖母と僕は広い花畑の中を歩いていた。祖母は昔と変わらず優しい笑顔を見せてくれて、手を繋いで話をしていると、まるで時間が巻き戻ったように感じた。
「ずっと見守ってるからね。いつでも笑っていてね」
祖母はそう言って、僕の手を温かく握りしめてくれた。目が覚めると、心にぽかぽかとした暖かさが残っていた。
写真立ての光
それからというもの、辛いことがあった日や気持ちが沈んだ日には、写真立てを眺めると、心が不思議と軽くなった。写真の中の祖母は変わらず微笑んでいるが、時折、光がふわりと揺れることがある。
「あれは、きっとおばあちゃんが元気づけてくれてるんだ」
僕はそう信じるようになり、写真立てを見るたびに心がほっこりと温まった。
祖母は本当に遠くへ行ってしまったわけではないのかもしれない。いつでも見守ってくれていると感じられる、そんな小さな不思議と温もりが、僕の毎日に力を与えてくれるのだった。
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