目次
【プロローグ】
大学生の美咲は、友人と遊びに行った先で撮った写真をSNSに投稿するのが趣味だった。フォロワーが増えるのが楽しく、彼女の日常は「いいね」をもらうことで彩られていた。
しかし、ある日を境に、彼女の投稿した写真が一枚ずつ「消える」という奇妙な現象が起こり始めた。
【最初の違和感】
夏休み、友達と海に行った美咲は、そこで撮った写真をSNSにアップした。「いいね」が増えていくのを嬉しく思いながら、次の日も同じアカウントをチェックした。
しかし、その投稿がどこにも見当たらない。削除した記憶はない。フォロワーに聞いても「見た覚えがない」と言う。
仕方なくもう一度同じ写真をアップしたが、翌朝にはまた消えていた。
【謎のコメント】
次に投稿した写真に、見覚えのないアカウントからコメントがついた。
「これは君の写真じゃない。」
不快に思い、そのコメントを削除しようとするが、何度消してもまた同じ内容が現れる。
不安を感じつつも投稿を続けた美咲は、次第に「いいね」が減り始めていることに気づいた。しかも、表示された「いいね」を押したユーザーの名前が、すべて「unknown」という見知らぬものだった。
【異常な現象】
ある夜、友人とカフェで撮った写真を投稿した美咲は、直後に異変に気づいた。その写真に写っているはずの友人が、投稿画面ではいなくなっていたのだ。
「おかしい…友達も写ってたよね?」
何度確認しても、美咲の姿だけが映った不自然な写真に変わっている。
そして、その写真についたコメントにはこう書かれていた。
「彼女はもういない。」
【写真の中の影】
不気味に思い、過去の投稿を見直した美咲は驚愕する。写真の中に「黒い影」のようなものが映り込んでいることに気づいた。それは投稿を遡るほど鮮明になり、美咲のすぐ後ろに立つようになっていた。
次第に影は人の形を取り始め、投稿した写真の中で美咲の顔を覆い隠していた。
【決定的な一枚】
美咲は自分のプロフィール画像を変更することにした。部屋で撮ったセルフィーを投稿すると、すぐにコメントがついた。
「もう逃げられない。」
驚いてスマホを落とし、画面を見直すと、セルフィーに写った自分の顔が黒く塗りつぶされていた。そして、そこには誰かの目が映り込んでいる。
【消えた美咲】
翌日、友人たちは美咲に連絡が取れなくなった。SNSのアカウントも消え、スマホにも応答がない。彼女の部屋を訪れた友人が見つけたのは、壁に貼られた一枚の写真だけだった。
それは、美咲が最後に投稿したセルフィーだったが、彼女の顔は完全に消え、そこには黒い影が立っていた。
美咲の「いいね」が消えたのではない。美咲自身が消えていったのだ。
【エピローグ】
もしあなたのSNS投稿に見知らぬコメントがついたら、それは最初の警告かもしれない。あなたの「投稿」が消えるとき、それはあなたの「存在」が消えるときだ。
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