目次
プロローグ
「写真立てが勝手に倒れる」――そんな体験をしたことがあるだろうか。
最初は風や振動のせいだと思っていた。だが、ある日を境に、写真立てが倒れるたびに奇妙なことが起こるようになった。
第一章:最初の違和感
ある日の夕方、私は自宅のリビングで仕事をしていた。ふと視線を向けた先にあるのは、家族写真を飾った写真立てだった。
その瞬間、何の前触れもなく、写真立てが「カタッ」と音を立てて倒れた。
「……なんだ?」
特に風が吹いているわけでもなく、地震があったわけでもない。気にせず立て直して仕事に戻ったが、なんとなく気味が悪かった。
第二章:頻発する現象
それ以降、写真立てが倒れる現象が頻繁に起こり始めた。
夜、リビングでテレビを見ていると、カタッ。
朝、キッチンでコーヒーを淹れていると、カタッ。
同じ写真立てが何度も倒れるのだ。他の写真立ては何も起きないのに、なぜかその一つだけが倒れる。
飾られているのは、大学時代に撮った友人たちとの写真。特に呪われそうな背景もなく、普通の思い出の一枚だ。
「……なんでこれだけ倒れるんだ?」
次第に、私はその写真立てに対して妙な不安を覚え始めた。
第三章:写真の中の変化
さらに奇妙なことが起きたのは、その写真をじっくり見直したときだった。
「なんか、写真の色が薄くなってる……?」
写真の中の一部、特に右端の友人の顔が少し色褪せているように見えた。
「気のせいか……?」
そう思いつつも、不安を払拭できなかった私は、写真を別の写真立てに入れ替えることにした。しかし、それでも現象は止まらなかった。
第四章:奇妙な夢
その晩、私は夢を見た。
夢の中で、例の写真立てが倒れる音が響き、そこから黒い影のようなものが現れた。影は写真の中にいる友人たちをじっと見つめ、何かを囁いているようだった。
「……気をつけて……。」
その囁き声で目が覚めたとき、全身に冷や汗をかいていた。
第五章:電話の知らせ
次の日、夢の気味悪さを引きずりながら仕事をしていると、突然、大学時代の友人から電話がかかってきた。
「お前、○○のこと知ってるか?」
聞けば、写真の中で右端に写っていた友人が最近、事故に遭い、入院しているというのだ。
「マジか……。」
夢の中で囁かれた「気をつけて」という言葉が脳裏をよぎった。写真立てが倒れる現象と何か関係があるのだろうか?
第六章:写真立ての沈黙
その友人のお見舞いに行った翌日から、写真立てはぴたりと倒れなくなった。
まるで、誰かが何かを伝えたかったかのように――。
写真を見つめながら、私は思った。
「偶然だとしても、不思議なことってあるもんだな。」
あれから写真立ては倒れることもなく、日常が戻ってきた。だが、あの出来事が偶然か、何かスピリチュアルな力が働いたのか、答えは今でも分からない。
結末
写真立てが倒れるという小さな出来事には、私たちが理解できない「何か」が隠されているのかもしれない。
次に写真立てが倒れたとき、それはただの風のせいなのか――それとも、何かを伝えようとしているのかもしれない。
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