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奇妙な薬局で手に入れた“特別な薬”の話 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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出会いは小さな路地裏

仕事帰り、ふと立ち寄った路地裏で見つけた小さな薬局。見慣れない看板が揺れていて、古びた木の扉が印象的だった。外には「薬草専門店」とだけ書かれている。

その日は、疲労と頭痛に悩まされていて、ちょうど薬を買いたいと思っていた私は、軽い気持ちでその薬局に入った。

中に入ると、想像以上に異様な雰囲気だった。棚には聞いたことのない名前の薬草や、小瓶に詰められた色とりどりの液体が並んでいる。店主は70代くらいの落ち着いた雰囲気の女性で、柔らかい笑みを浮かべながら私を迎えた。

「何かお探しですか?」

少し戸惑いながらも、頭痛と疲れを訴えると、店主は迷わず棚の奥から小さな茶色い瓶を取り出した。

「これを試してみてください。特別な薬ですよ。」

ラベルには何も書かれていない。ただ、瓶には独特な香りが漂い、どこか不思議な魅力を感じた。

奇妙な薬の効能

家に帰り、早速その薬を試してみた。瓶の中には淡い青色の液体が入っていて、少しだけスプーンですくい、飲んでみる。

驚いたことに、飲んで数秒もしないうちに頭がすっきりした。それだけでなく、身体全体が軽くなったような気がして、今まで感じていた疲れが一瞬で消え去ったのだ。

「こんなに効く薬があるなんて……」

その日は久しぶりにぐっすりと眠ることができた。

薬のもう一つの効果

翌朝、仕事へ向かう途中、奇妙なことに気がついた。周囲の音がやけに鮮明に聞こえるのだ。電車の中の会話、遠くで鳴く鳥の声、そんなものがまるで耳元で聞いているかのように鮮明だった。

さらに、視界もいつもよりクリアに感じた。普段なら気にもしない街の看板や、建物の装飾がやけに美しく見える。

「まるで世界そのものが鮮やかになったみたいだ……」

その日は仕事もいつも以上に順調に進み、同僚からも「今日はなんだか元気だね」と言われた。

店主との再会

薬の効果があまりに素晴らしく、私は再びあの薬局を訪れることにした。しかし、路地裏を何度探しても薬局が見つからない。確かにこの場所だったはずなのに……。

途方に暮れていると、通りがかった近所の住人に尋ねた。

「薬局ですか? そんな店、この辺にはないですよ。」

一瞬ゾッとしたが、夢でも見たのかと自分を納得させ、帰宅することにした。

不思議な薬のその後

それから数週間、あの薬を少しずつ飲み続けた。疲労回復だけでなく、仕事の集中力が上がり、心が落ち着く日々が続いた。

ある日、瓶の中身がとうとうなくなってしまった。その瞬間、私は一抹の不安を感じた。もしこれがなくなったら、元の生活に戻ってしまうのではないか……?

しかし、予想に反して、薬がなくなった後も、私の身体は元気なままだった。頭痛も消えたまま、生活のリズムも整っていた。

知らぬ間に広がった変化

不思議なことに、薬を飲み終えた頃から、自分だけでなく周囲の人間にも変化が現れ始めた。職場の同僚が「あの時のあなたに励まされたから」と突然感謝してきたり、疎遠だった友人から連絡が来るようになったりした。

まるで、薬が私だけでなく周囲の人々にもポジティブな影響を与えていたかのようだった。

終わりのない謎

結局、あの薬局は再び見つけることができなかった。あの薬が何だったのか、店主が何者だったのかもわからないままだ。

ただ一つ言えるのは、あの薬との出会いが私の生活を大きく変えたということ。そして、それ以降の私の人生は、あの薬を飲む前よりも確実に輝いている。



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