目次
プロローグ
私はゲーム好きの普通の社会人だ。
仕事が終わったら家に帰り、ネットゲームを楽しむのが日課。ストレス発散にもなり、気軽に世界中の人と繋がれるのが魅力だった。
だが、ある日、そのゲーム中に現れた奇妙な「エラーメッセージ」が、私の日常を狂わせることになるとは夢にも思わなかった――。
第一章:始まりは普通の夜
その日も、いつものように仕事から帰り、軽く夕食を済ませた後にパソコンを起動した。
ハマっているオンラインRPGのタイトル画面を表示し、ログインする。
ゲーム内のフレンドと雑談をしながらクエストを進めるのが楽しかった。
しかし、その夜、ゲーム画面に突然エラーメッセージが表示された。
「Error: Unknown Player Connected」
「……なんだこれ?」
オンラインゲームでのエラーは珍しいことではない。サーバーが不安定になれば接続が切れることもあるし、バグでエラーが出ることもある。
だが、このメッセージは見たことがないものだった。
第二章:奇妙な現象
エラーが表示された瞬間、ゲーム内の画面が一瞬フリーズした。
次に動き出したとき、私のキャラクターの周りに、見覚えのないプレイヤーが立っていた。
そのプレイヤーは、明らかにゲームの仕様では作れない奇妙な姿をしていた。顔は真っ白で目も鼻もなく、黒いフードをかぶっている。そして、名前欄には「……」とだけ表示されていた。
「何だこいつ……NPCか?」
そう思いながら近づいてみたが、そのプレイヤーからは一切動く気配がない。
試しにチャットで話しかけてみると、数秒後に返信が来た。
「君は見つけられるかな?」
その言葉に背筋がゾッとした。
第三章:エラーの増加
それ以降、ゲームをプレイしていると、断続的にエラーメッセージが表示されるようになった。
「Error: Data Corruption Detected」
「Warning: Unregistered Access」
エラーが出るたびにゲーム内の画面が乱れ、敵キャラクターや背景が異常に歪む。
さらに奇妙だったのは、先日の黒いフードのプレイヤーが、どこにいても必ず私の画面の端に映り込むことだった。
普通のオンラインゲームなら、他のプレイヤーがどこにいるかを特定することはできないはずだ。それなのに、あのプレイヤーだけはいつも私を追いかけてくるように現れる。
第四章:エラーの中のメッセージ
ある日、ゲームのエラーがさらに進行した。
画面に表示されるエラーメッセージが、単なるエラーコードではなく、私自身に話しかけてくるような文になり始めたのだ。
「あなたのログイン記録は不正です。」
「データを修正してください。」
「君は何を求めている?」
「何を求めているって……どういう意味だよ……?」
そして、ついにゲームが完全にフリーズし、強制的に終了した。
第五章:現実への侵食
その夜、ゲームから離れて寝ようとしたが、不安でなかなか眠れなかった。
布団に入っていると、ふとスマートフォンの通知が鳴った。
画面を開くと、見覚えのない番号からメールが届いていた。
「次は現実で見つけられるかな?」
あのゲーム内でのメッセージと同じ内容だった。
慌ててゲームを再インストールしてログインしようとしたが、アカウントが凍結されていた。
第六章:最後の謎
その後、私のアカウントを管理しているゲーム会社に問い合わせたが、「あなたのアカウントは存在しない」と言われた。
さらに調べると、私がプレイしていたゲーム自体が突然サービス終了しており、公式サイトも閉鎖されていた。
「何が……どうなっているんだ……?」
結末
それ以来、私は別のオンラインゲームをプレイする気になれなくなった。
ただ、今でもパソコンの起動音を聞くたびに、あのエラーメッセージがまた現れるのではないかという恐怖に襲われる。
あの「……」というプレイヤーは何者だったのか、そしてなぜ私を狙っていたのか――その答えは、永遠に分からないままだ。
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