社会人3年目の私は、特に目立ったこともなく、淡々と日々を過ごしていた。そんなある日、銀行の通帳を記帳したときのことだ。
「¥500,000」
見慣れない入金があった。差出人名は「不明」。まったく心当たりがない。
「……間違いかな?」
最初は銀行のミスかと思ったが、口座番号や情報に間違いはない。
目次
誰も知らないお金
少し不安になって銀行に確認してみたが、担当者は「振込元の詳細はお答えできません」と言うだけだった。
同僚や家族にも相談したが、誰も知らないという。
「ラッキーじゃん、臨時収入ってことで!」
友人は軽く笑ったが、私はどこか胸騒ぎがしてならなかった。
それでも、数日が過ぎても何も起こらず、やがてそのお金はただの「得した出来事」になりつつあった。
2回目の入金
それから1ヶ月後。再び通帳を記帳すると――
「¥1,000,000」
またしても、「不明」からの入金。
さすがに不気味さが増し、警察にも相談してみた。
しかし、振り込まれたお金に違法性は確認できず、「気になるなら口座を凍結しておいた方がいい」と曖昧な対応だった。
始まる異変
その頃から、奇妙なことが起こり始めた。
・夜中、インターホンが鳴るが、誰もいない。
・帰宅すると、部屋の空気が妙に変わっている。
・スマホに非通知の無言電話が何度もかかってくる。
お金と関係があるのか確信は持てなかったが、偶然とは思えなかった。
3回目の入金とメッセージ
数週間後、またしても記帳すると、今度は「¥3,000,000」の入金があった。
しかし、今回は違った。振込名義の欄に、こう書かれていた。
「カンシャ」
その瞬間、背筋が凍った。
誰に感謝されているのか?
何に対しての感謝なのか?
私はすぐに通帳を持って警察に駆け込んだ。
警察の調査と新たな事実
警察は再調査を始めたが、振込元は海外の銀行を経由していて特定できないと言われた。
ただ、ひとつ気味の悪い事実が判明した。
私と同じように「不明な入金」を受け取った複数の人々が、数年以内に行方不明になっている。
その話を聞いた瞬間、私は口座を凍結し、引っ越しを決意した。
最後の通知
引っ越しからしばらくして、ようやく平穏な日々を取り戻したと思っていた。
しかし、ある日、自宅のポストに小さな封筒が届いていた。
差出人はなし。
中には、ただ一枚の紙切れ。
そこには、こう書かれていた。
「つぎは、直接お礼にうかがいます」
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