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死者と会える方法…その代償とは? 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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インターネットの片隅で

「死んだ人に会いたいと思ったことはありませんか?」

そんなタイトルのスレッドを、僕は深夜の掲示板で見つけた。

母が亡くなって半年。突然の事故だった。
あまりに急な別れで、僕は未だに受け入れられずにいた。

だから、そのスレッドに書かれていた 「死者と会える方法」 という言葉に、強く惹かれた。

「この方法を試せば、一度だけ死者と話すことができる」

興味本位の作り話かもしれない。
でも、僕はどうしても試したくなった。

方法の詳細

スレッドには、細かい手順が記されていた。

夜中の2時 に、ひとりで静かな場所へ行くこと。
亡くなった人の写真 を用意し、その前に小さな鏡を置くこと。
目を閉じて、10回その人の名前を呼ぶこと。
ゆっくり目を開けると、鏡の中にその人が現れる。
ただし――絶対に自分から声をかけてはいけない。
「もし自分から話しかけたら、二度と戻れなくなる」

スレッドにはそう書かれていた。

普通なら、こんな話を信じるはずがない。
でも、母にもう一度会えるなら……。

僕は、その方法を試すことにした。

鏡の中の母

夜中の2時。
人気のない公園のベンチに座り、母の写真と小さな鏡を置いた。

深呼吸し、母の名前を10回唱える。

「お母さん……お母さん……お母さん……」

ゆっくり目を開けると――

鏡の中に、母がいた。

事故に遭う前の姿そのままに、穏やかな笑みを浮かべていた。
僕は、喉の奥からこみ上げる声を必死に飲み込んだ。

話しかけてはいけない。

そう書かれていたから。

母は静かに微笑みながら、何かを伝えようとしていた。

口が動いている。

けれど、声は聞こえない。

僕は必死に読み取ろうとした。

「――こないで」

そう言った瞬間、鏡の中の母の顔が一瞬で歪んだ。

微笑みは消え、苦悶の表情 に変わる。

そして――

「……こっちにおいで」

今度ははっきりと、母の声が聞こえた。

気づいてはいけないこと

「こっちにおいで」

母の顔は、まるで別人のように変わっていた。

黒ずんだ皮膚。
深く沈んだ目。
歯をむき出しにして、笑っている。

僕は、怖くて目を逸らした。

すると――

鏡に映っていたはずの母の顔が、現実の公園に現れていた。

鏡の中だけではない。

すぐ目の前に、母が立っている。

僕は必死に目を閉じた。

「違う……これは母さんじゃない……」

そう思いながら、必死に頭を振った。

そして、ゆっくり目を開けると――

何もなかった。

僕は、そのまま必死に家へ走って帰った。

もう一度、スレッドを確認すると…

翌日、僕はあのスレッドをもう一度開いた。

だが、スレッドは消えていた。

そして――

僕の部屋の机に、知らない鏡が置いてあった。

その鏡には、昨夜と同じ母の顔が映っていた。



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