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死者と会える方法を知っている友人の話 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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友人が教えてくれた奇妙な方法

「なあ、お前、死んだ人に会いたいと思ったことあるか?」

大学時代の友人・高橋が、ある日突然そんなことを言い出した。

「……どうした、急に?」

「いやな、俺、死者と会える方法を知ってるんだ」

高橋は悪ふざけではなく、本気の顔をしていた。

「もし、大事な人にもう一度会いたいなら、試してみるといい」

俺は、数年前に亡くなった祖父のことを思い出した。
とても優しくて、俺のことをいつも気にかけてくれた人だった。

「……で、その方法って?」

俺が聞くと、高橋は低い声でこう言った。

「午前2時に、近くの公園にある“誰もいないブランコ”の前に立つんだ」

誰もいないブランコ

俺はその晩、高橋が言っていた公園へ向かった。

午前2時、ひんやりとした空気の中、確かに公園のブランコの前には誰もいない。

「これで……いいのか?」

俺は少しの不安と興味を抱えながら、ブランコの前に立った。

その瞬間、風もないのにブランコがゆっくりと揺れ始めた。

心臓が跳ね上がる。

まさか、本当に……?

その時、ふと後ろから声がした。

「久しぶりだな」

振り向くと、そこには祖父が立っていた。

祖父との再会

「じいちゃん……?」

「お前、大きくなったな」

祖父は生前と同じ姿だった。
しかし、少しぼんやりとした輪郭で、まるで霧の中に立っているようだった。

「じいちゃん、本当に……?」

俺が恐る恐る近づくと、祖父はゆっくりと微笑んだ。

「会えてよかったよ。でも、長くは話せない」

俺は必死に聞きたかったことを話した。
家族のこと、仕事のこと、そして――祖父が亡くなったとき、俺が病院に駆けつけられなかったことを謝った。

祖父はただ頷いて、優しく言った。

「お前が元気に生きてくれてるなら、それでいい」

その言葉を聞いた瞬間、突然、視界が暗くなった。

夢だったのか?

次に目を開けると、自分の部屋だった。

「……夢?」

そう思いながらも、あまりにもリアルだった感触が残っていた。
時計を見ると、朝の7時。

でも、俺の枕元には祖父が生前愛用していた懐中時計が置かれていた。

「……じいちゃん?」

俺は呆然としながら、それをそっと握った。

友人の反応

後日、高橋にこの話をすると、彼は驚いた顔をした。

「……マジで会えたのか?」

「え、いや、お前が教えてくれた方法で……」

すると、高橋は苦笑しながら言った。

「悪い、俺、そんな方法知らないんだよ」

「……え?」

「お前にそんな話した覚えはないし、第一、死者に会う方法なんて俺は知らない」

じゃあ、あの話は誰が……?

俺はゾッとしながら、祖父の懐中時計を握りしめた。

――もう一度、公園に行く勇気はなかった。



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