会社から帰宅し、スマホを充電しながらソファに倒れ込んだ。
何気なく通知を確認すると、見覚えのないメッセージが届いていた。
「更新が完了しました。」
アプリのアップデートだろうか? しかし、何のアプリかは書かれていない。
気になって確認すると、スマホの「設定」の項目に、不自然なアップデート履歴があった。
「システム更新 Ver.0.0.1 → Ver.0.0.2」
「……こんなの、した覚えないぞ?」
スマホの自動更新を切っていたはずなのに。
少し不審に思いながらも、その日は気にせず眠ることにした。
しかし、それが異変の始まりだった。
目次
知らない履歴
次の日、また同じ通知が届いていた。
「更新が完了しました。」
確認すると、また「システム更新」の履歴が増えている。
「Ver.0.0.2 → Ver.0.0.3」
「……何を更新してるんだ?」
気になって詳細を開こうとしたが、なぜか詳細画面は開けない。
しかも、スマホの挙動が少し変だった。
カメラアプリを開くと、一瞬知らない部屋の天井が映る。
電話帳には登録していない名前が追加されていた。
「???」
番号は書かれていない。ただ、「???」という名前だけがリストにある。
鳥肌が立った。
更新の内容
翌日、スマホを開くと、また通知が来ていた。
「更新が完了しました。」
そして、新しいバージョンの詳細が初めて表示された。
Ver.0.0.4 - 更新内容
✅ カメラ機能の改善
✅ 通話履歴の修正
✅ ユーザー情報の最適化
「ユーザー情報の最適化……?」
意味がわからない。
さらに、スマホのギャラリーを開くと――
私の寝顔の写真が増えていた。
強制アップデート
怖くなり、スマホを初期化しようとした。
だが、設定画面にアクセスしようとすると、エラーメッセージが表示される。
「更新中のため、変更できません。」
私は震える手でスマホを再起動しようとした。
しかし、画面がブラックアウトし、次に映し出されたのは――
「Ver.0.0.5 – 最終更新を開始します。」
そして、スマホのスピーカーから、かすれた声が聞こえた。
「更新が完了しました。ようこそ。」
その瞬間、スマホのカメラが勝手に起動した。
レンズに映ったのは――
スマホを覗き込む、「もうひとりの自分」だった。
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