怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

帰ってくるぬいぐるみ 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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私は子どもの頃から、クマのぬいぐるみを大切にしていた。

母が買ってくれたもので、茶色いふわふわの毛並みに、少しずれた黒いボタンの目が特徴的だった。

「くーちゃん」と名付け、寝るときも、旅行に行くときも、いつも一緒だった。

だが、大人になるにつれて、ぬいぐるみを抱えることもなくなり、クローゼットの奥にしまった。

やがて、一人暮らしを始めることになり、私はくーちゃんを実家に置いていくことにした。

それが、間違いだったのかもしれない。

戻ってきたぬいぐるみ

引っ越しからしばらく経ち、私は新しい生活にも慣れてきた。

しかし、ある日、妙なことに気がついた。

玄関の靴箱の上に、クマのぬいぐるみが置かれていたのだ。

「……え?」

それは、間違いなくくーちゃんだった。

でも、実家に置いてきたはず。誰が持ってきたのか?

家族に電話をしてみたが、誰も私の部屋には来ていないし、くーちゃんも実家にちゃんとあると言う。

では、目の前にあるこのぬいぐるみは……?

私はぞっとして、それをゴミ袋に入れ、すぐに捨てた。

再び現れる

しかし、次の日。

仕事から帰ると、またくーちゃんが玄関に置かれていた。

「……捨てたはずなのに。」

急いでゴミ捨て場を確認したが、そこには何もなかった。

私は再びくーちゃんを袋に入れ、今度は遠くのゴミ収集場に持っていった。

これで大丈夫。そう思っていた。

だが、その翌朝。

また、くーちゃんは玄関に戻ってきていた。

ぬいぐるみのメッセージ

私は恐怖と混乱の中で、くーちゃんをじっと見つめた。

すると、今まで気がつかなかったが、ぬいぐるみの胸元の縫い目が少し開いている。

試しに縫い目を慎重にほどいてみると――

中から、小さな紙切れが出てきた。

震える手で開くと、そこにはこう書かれていた。

「ずっと一緒にいるよ」

私は悲鳴を上げ、くーちゃんを手放した。

そして、そのまま部屋を飛び出し、数日間実家に帰ることにした。

最後の夜

数日後、恐る恐る部屋に戻った。

鍵を開け、そっと中を確認する。

玄関に、くーちゃんはいなかった。

部屋のどこにも、ぬいぐるみの姿はなかった。

ようやく安心して、布団に入る。

しかし、電気を消した瞬間、枕元でふわりと柔らかい何かが触れた。

「……やっと見つけた。」

私は絶叫した――。



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