怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

公園で、一人で遊んでいたはずなのに—— 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

投稿日:

友達を待つ公園

小学校4年生のゆうたは、その日、近所の公園で友達と遊ぶ約束をしていた。

「先に公園行ってるから、あとで来てな!」

放課後、たしかにそう約束したのに、待てども待てども誰も来ない。

ブランコに座りながら、空を見上げる。

夕方の空は少しずつ赤くなり、鳥が帰っていく姿が見えた。

「……まだかなぁ。」

約束した友達はたしかに来ると言っていた。

だけど、もう30分も待っているのに、誰も来ない。

しびれを切らしてスマホを取り出そうとしたが、ポケットは空っぽだった。

そうだった。
今日は家に置いてきたんだった。

「しゃーない、もうちょい待ってみるか。」

変なブランコの音

あまりにも暇なので、ブランコをこぎ始めた。

ギィ……ギィ……

公園には、ゆうたしかいない。
静かな公園に、ブランコのきしむ音だけが響く。

「……ん?」

ふと気がつくと、ブランコの音が二つに増えていた。

ギィ……ギィ……ギィ……ギィ……

「誰か来たんかな?」

横のブランコを見てみる。

——誰もいない。

なのに、隣のブランコが勝手に揺れている。

風?
いや、そんなに強い風は吹いていない。

「……やめよ。」

気味が悪くなり、ゆうたはブランコから飛び降りた。

いるはずのない足音

帰ろうと、砂場の横を歩いていると——

ザッ……ザッ……

砂を踏みしめる音が後ろから聞こえた。

まるで、誰かがついてきているような音。

ビクッとして振り返る。

でも、そこには誰もいない。

「気のせい……かな。」

足早に公園の出口へ向かう。

——ザッ……ザッ……

やっぱり聞こえる。
しかも、少しずつ近づいてきている気がする。

「……っ!」

怖くなったゆうたは、ついに走り出した。

公園の出口にいたもの

公園の出口はすぐそこだ。

「早く、早く……!」

その時——

出口のすぐ前に、誰かが立っていた。

白いワンピースの女の子。
髪が長くて、顔はよく見えない。

でも、妙に顔がぼやけている気がする。

「……だれ?」

その子は答えない。
ただ、ゆうたをじっと見ている。

「……ねえ、誰?」

一歩近づこうとした。

その瞬間——

女の子が“消えた”。

スッ……と、まるで最初からいなかったかのように。

「……なに、今の。」

心臓がバクバクしている。
ゆうたは、公園から一目散に逃げた。

次の日の朝

次の日の朝、ゆうたは学校で友達に怒った。

「なんで昨日、来んかったん!」

しかし、友達は首をかしげた。

「え? 約束なんかしてへんで?」

「嘘つくなよ! 昨日、帰りに公園行くって……」

「いや、昨日はずっと家におったで?」

「……え?」

友達の顔は真剣だった。

じゃあ、昨日、僕は公園で——

一体、誰を待っていたんだろう?



■おすすめ

マンガ無料立ち読み

1冊115円のDMMコミックレンタル!

人気の漫画が32000冊以上読み放題【スキマ】

人気コミック絶賛発売中!【DMMブックス】




ロリポップ!

ムームーサーバー


新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp



世界の心霊写真 ~カメラがとらえた幽霊たち、その歴史と真偽

新品価格
¥3,080から
(2024/10/17 10:26時点)



ほんとうにあった怖い話「年上の彼女」



ページをめくってゾッとする 1分で読める怖い話 [ 池田書店編集部 ]

価格:1078円
(2024/7/23 13:25時点)
感想(1件)



-怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集
-, , , , , ,

Copyright© 映画・ドラマ・本・怖い話・奇妙な話・不思議な話・短編・ガールズ戦士シリーズ・Girls2(ガールズガールズ)などの紹介・感想ブログです。 , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.