怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

動物たちの視線 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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ある日、ふと気づいた。

動物が、やけに俺のことを見ている。

公園を歩けば、鳩やカラスがこちらをじっと見つめる。
コンビニの前を通ると、猫が動かずに俺を見上げている。
信号待ちをしていると、散歩中の犬がリードを引っ張りながらこちらを凝視していた。

最初は気のせいだと思った。
だが、それが何日も続くと、不気味さを感じ始めた。

動物だけが気づいている?

職場の同僚に相談してみたが、笑って流された。

「気にしすぎじゃない?」
「動物は誰にでも興味を持つもんだよ。」

だが、それにしては妙だった。

俺の前では、どの動物もただ黙って見つめるだけなのだ。

それも、まるで“何かを確認する”ように。

カラスの警告

ある朝、駅へ向かって歩いていると、道端にカラスがいた。

普通のカラスなら飛び立つはずだが、そいつは動かない。

俺を見たまま、「カァー」と低く鳴いた。

すると、周囲の電柱や木の上から、何羽ものカラスが俺のほうを向いて鳴き始めた。

その鳴き声が、まるで――

「やめろ」「気づくな」

そう言っているように聞こえた。

動物病院での話

動物病院に勤める幼馴染がいるので、相談してみた。

「動物がずっと俺を見てくるんだけど、なんか変じゃない?」

すると、彼女は苦笑しながら言った。

「それ、珍しいことじゃないよ。動物って、人間には見えないものを感じ取るって言うし。」

「……たとえば?」

「例えば……何かが憑いてるとか。」

冗談めかして言ったのだろうが、俺は背筋が寒くなった。

動物たちの異変

その日から、動物たちの態度が変わった。

以前はただじっと見ているだけだったのに――

今度は、明らかに俺を避けるようになった。

公園の鳩は、俺が近づくと一斉に飛び立つ。
猫は、俺を見るなり毛を逆立てて逃げる。
散歩中の犬は、俺を見て震え、飼い主にしがみつくようになった。

まるで、何か“別のもの”を見て怯えているようだった。

鏡の中の異形

怖くなり、家の鏡を覗いた。

そこには、いつも通りの俺が映っている……はずだった。

だが――

俺の後ろに、何かがいた。

形ははっきりしない。

だが、歪んだ笑顔だけが、はっきりと映っていた。

その瞬間、頭の中でカラスの鳴き声が響いた。

「気づくな」

あの時の鳴き声の意味を、俺はやっと理解した。



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