目次
プロローグ
「この事件、知ってるか?」
仕事終わりに飲んでいたとき、友人のHがスマホを見せてきた。
そこに表示されていたのは、ある未解決事件 についての記事だった。
《1987年、埼玉県S市で発生した集団失踪事件》
Hは真剣な顔で続けた。
「これ、俺の地元の話なんだよ……。」
第一章:登校班ごと消えた子供たち
1987年6月12日。
S市のとある小学校で、5人の小学生が登校中に忽然と姿を消した。
彼らは「登校班」という形で一緒に通学していたが、学校には誰一人到着しなかった。
目撃証言によれば、午前7時半ごろ、いつも通り5人は家を出た。
しかし、その後の足取りが完全に途絶えていた。
ランドセルや持ち物も一切発見されず、まるで「この世から消えた」 かのようだった。
第二章:奇妙な共通点
事件の報道が加熱する中、あることが明らかになった。
失踪した5人の児童には共通点 があった。
彼らは全員、事件の前日に「白い男」を見たと話していた。
「昨日の帰り道、変な白い服の人がいた。」
「ずっとこっち見てた。」
「何か言ってたけど、声が聞こえなかった。」
保護者や教師は当時、その話をさほど気にしていなかった。
だが、子供たちが消えた今となっては――
「白い男」とは何者だったのか。
第三章:関係者の不審死
事件から10年後、不可解な出来事が起こった。
当時の担任教師が自宅で謎の転落死を遂げたのだ。
遺書はなく、警察は事故と断定した。
だが、不審だったのは、彼が死ぬ直前に発していた言葉。
妻によると、彼は夜中に突然起き上がり、こう呟いたという。
「まだ、あいつが見てる……白いやつが……。」
第四章:Hが見たもの
Hは話を続けた。
「俺の兄貴がさ、昔この事件のこと調べてたんだよ。」
Hの兄は、失踪した子供たちの一人と同級生だった。
成人してからも事件の謎に取り憑かれたように調査を続けていたが、ある日を境に話題にしなくなった。
理由を聞いても、「もう関わるな」とだけ言って口を閉ざしたという。
しかし、Hは兄の部屋で奇妙なノート を見つけた。
そこには、兄が独自に集めた証言や調査記録が書かれていた。
そして、最後のページには――
「白いやつは、まだそこにいる」
という言葉が乱雑な筆跡で書かれていた。
結末:未解決事件の真相
Hの兄は、その後すぐに家を出て行き、現在行方不明。
H自身も、この事件について調べるのをやめた。
「なあ……俺、白い服のやつを見たんだよ。」
Hの表情が変わる。
「昨日の夜、家の前に立ってた。ぼやけてたけど、確かにこっちを見てた。」
俺は背筋が凍った。
未解決事件は、終わっていないのかもしれない。
今も、誰かが見ている――。
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