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霊山・黄泉岳――決して振り返ってはいけない山 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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黄泉岳という霊山

「黄泉岳(よみだけ)」という山をご存じだろうか?

この山は東北地方の某県に位置し、標高は1200メートルほど。登山マニアの間では知る人ぞ知る秘境とされているが、地元の人々は決して近づこうとしない。

その理由は、昔から語り継がれてきた奇妙な言い伝えにある。

「黄泉岳を登る者は、決して振り返ってはならない」

もし振り返れば、二度と戻れなくなる――そう言われているのだ。

黄泉岳の登山者

数年前、都市伝説を検証するための登山家・三浦が黄泉岳に挑んだ。

彼は各地の山を制覇してきたベテランで、霊的な噂話には興味がなかった。

「迷信なんて気にすることはない」

そう言って、彼は一人で黄泉岳へと足を踏み入れた。

しかし、彼は登山から二日後、異様な姿で発見されることとなる。

戻ってきた三浦

三浦が見つかったのは、黄泉岳の登山道入り口から500メートルほど離れた廃屋の中だった。

発見当時、彼はぼんやりと宙を見つめ、誰かと話すように口を動かしていた。しかし、周囲には誰もいない。

保護された後、病院で彼の様子を見守っていた登山仲間によると、彼はずっとこう呟いていたという。

「……後ろに、ついてくる……」

しかし、誰がついてくるのかを問いただしても、三浦は答えなかった。

彼はしばらく入院していたが、回復することはなかった。

山で何があったのか?

三浦の持っていた登山カメラには、黄泉岳の登山中の映像が残されていた。

彼の家族がその映像を確認したが、奇妙なことに、途中から音声が一切消えていた という。

それどころか、カメラの最後の映像には三浦が黄泉岳の山頂付近で振り返る姿が映っていた。

そして――そこには、カメラのレンズが捉えた限りでは誰もいなかったのだが……

映像の最後には、三浦が怯えたように目を見開き、叫びながらカメラを地面に落とすシーンがあった。

カメラはそのまま地面に転がり、やがて電池が切れたのか、映像はそこで終わっていた。

黄泉岳の異変

三浦が発見された後、地元の住民たちは黄泉岳に異変を感じた。

「山が変わっている」

登山道の位置が少しずつ変化している。

以前あったはずの目印が消えている。

まるで、黄泉岳が "何かを飲み込もうとしている" かのように――。

そして、三浦が呟いていた言葉を覚えているだろうか?

「……後ろに、ついてくる……」

黄泉岳の言い伝えによれば、「決して振り返ってはならない」。

では、もし振り返ってしまったら?

三浦は何を見てしまったのか?

現在も彼は入院したまま、誰とも会話をすることはない。

ただ、時折、誰もいないはずの病室で、彼は誰かと話しているようなのだ。

「……後ろに、まだいるんだ……」



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