ある日、何気なくスマホの写真フォルダを開いた。
仕事帰りの電車の中で、暇つぶしに過去の写真を見返していたのだ。
旅行の写真、友人との飲み会、何気ない風景――
だが、その中に、身に覚えのない写真が紛れ込んでいた。
目次
知らない写真
サムネイルには、真っ暗な画面が映っている。
「間違えて撮ったのか?」
気になり、タップして拡大する。
画面全体が黒く、何も映っていない……と思った。
だが、よく見ると――
奥のほうに、ぼんやりと“何か”が写っている。
写真の異変
光を調整してよく見てみると、それは“顔”のようだった。
いや、顔というより――
口だけが、不自然に大きく開いている。
「……気のせいだよな。」
そう思いながら、写真を削除しようとした。
しかし、削除ボタンを押した瞬間――
スマホが、勝手に再起動した。
増えていく写真
嫌な気分になりながらも、その日は忘れることにした。
だが、翌日――
写真フォルダを開くと、また見覚えのない写真が増えていた。
しかも、今度は一枚ではなく、10枚以上。
どれも、あの暗闇の中に大きく開いた口が映っている。
まるで、少しずつこちらに近づいてくるかのように。
映し出される“何か”
怖くなり、スマホをショップに持っていった。
「最近、撮った覚えのない写真が勝手に増えていて……ウイルスでしょうか?」
店員は不思議そうな顔をしながら、スマホを確認する。
そして、ふと表情が固まった。
「……お客様、この写真、今撮りました?」
「え?」
「いま、カメラのシャッター音がしましたよね。」
そんなはずはない。
だが、店員がスマホの画面を見せてきた。
そこには――
今まさに俺を撮影した写真が保存されていた。
最後の一枚
その晩、スマホのカメラを封印しようと、設定からカメラ機能を無効にした。
「もう、これで大丈夫だろう。」
そう思って眠りについたが――
深夜3時、スマホの通知音で目が覚めた。
「……?」
眠い目をこすりながら画面を見ると、そこには新しい通知が表示されていた。
《写真が追加されました》
恐る恐るフォルダを開く。
そして、背筋が凍った。
そこに映っていたのは――
ベッドで眠る俺の姿だった。
■おすすめ
マンガ無料立ち読み

1冊115円のDMMコミックレンタル!

人気の漫画が32000冊以上読み放題【スキマ】

人気コミック絶賛発売中!【DMMブックス】

ロリポップ!

ムームーサーバー

新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp


![]() | 新品価格 |

![]() |

![]() | ページをめくってゾッとする 1分で読める怖い話 [ 池田書店編集部 ] 価格:1078円 |

