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【かくれんぼの参加者】消えたはずの小学生 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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序章:心霊スポットでの遊び

「お前、マジでここでやるの?」

大学生の 圭介(けいすけ) は、友人の 隼人(はやと) に言われて、スマホのライトを持つ手を少し強く握った。

ここは、地元で有名な 廃神社。

夜になると 子供の笑い声が聞こえる という噂があり、心霊スポットとして知られている。

「まあまあ、大丈夫だって! どうせ何も起こらないって!」

強気な 涼太(りょうた) が笑いながら言う。

4人の仲間—— 圭介、隼人、涼太、そして奈々(なな)——は、肝試しとしてこの神社で かくれんぼ をすることにした。

「鬼は俺な! 30秒数えるから、ちゃんと隠れろよ!」

涼太が目を閉じてカウントを始める。

「1……2……3……」

圭介たちはそれぞれ暗闇の中に散っていった。

しかし、彼らはまだ気づいていなかった。

——隠れているのは、自分たちだけではないことに。

第一章:増えた人数

「29……30! よし、探すぞ!」

涼太が目を開け、スマホのライトを照らす。

「さて、どこに隠れたかな……?」

すると、鳥居の裏に 小さな影 が見えた。

「お、見つけたぞ!」

涼太が近づくと、そこには 小学生くらいの男の子 がしゃがんでいた。

「……ん?」

涼太は違和感を覚えた。

「誰だ、お前?」

男の子はニッと笑った。

「え、いや……お前、誰?」

しかし、その間にもかくれんぼは続いていた。

涼太はひとまず他の3人を探しに行った。

すると、木の影から奈々が顔を出した。

「奈々、見ーつけた!」

「えー、ばれたかぁ!」

奈々が笑って出てくる。

「なあ、さっき変な子供がいたんだけど……」

「え? 何それ?」

「知らない子がかくれんぼに混ざってたんだよ。」

「……え?」

奈々の表情が固まった。

第二章:誰も知らない少年

その後、全員が見つかり、かくれんぼは終了した。

「なあ、マジであの子誰だったんだ?」

「どこか近所の子が混ざったんじゃない?」

「でも、ここ廃神社だぞ? こんな夜遅くに子供がいるか?」

気味が悪くなった4人は、急いで帰ることにした。

だが、鳥居をくぐる直前——

「もう帰っちゃうの?」

振り向くと、さっきの小学生が 神社の奥の暗闇からこちらを見ていた。

「また遊ぼうね。」

その言葉を最後に、少年の姿はふっと闇に溶けるように消えた。

エピローグ:昔の出来事

翌日、圭介たちは気になって地元の図書館で廃神社の歴史を調べた。

すると、古い新聞記事を見つけた。

『○○神社で少年が失踪 友達とかくれんぼ中に姿を消す』

そこには、 昭和時代に起こった事件の記事 が載っていた。

消えた少年の写真を見て、圭介たちは息を呑んだ。

——昨夜、かくれんぼに混ざっていた少年と同じ顔だった。

「……もしかして、ずっとかくれんぼを続けていたのか?」

誰も答えを出せないまま、圭介たちは静かに新聞を閉じた。



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