目次
序章:奇妙なプレゼント
大学生の 直人(なおと) は、古物商でアルバイトをしている。
ある日、店の倉庫を整理していると、古びた 日本人形 を見つけた。
ガラスのケースに収められた 着物姿の女の子の人形。
髪は黒く長く、つぶらな瞳がこちらをじっと見つめている。
「気味悪いな……」
だが、店長が言うには、これは 処分予定 らしい。
「どうせ捨てるなら、持って帰ろうかな」
軽い気持ちで直人は人形を家に持ち帰った。
それが 恐怖の始まり だった。
第一章:異変
人形を部屋の棚に飾ったその夜——。
—— カタッ
微かに何かが動く音で目が覚めた。
「……風か?」
部屋の窓は閉まっている。
ふと棚を見ると、人形の向きが変わっている 気がした。
最初は真正面を向いていたはずなのに、少しだけ左を向いている。
「気のせいか……」
違和感を覚えつつも、そのまま寝ることにした。
しかし、次の日の朝——
人形が棚から落ちていた。
「……落ちるような置き方、してないのに……」
直人は少し不安になりながらも、再び人形を棚に戻した。
だが、その日から さらに奇妙な現象 が起こり始めた。
第二章:夜中に響く声
深夜、直人は再び物音で目を覚ました。
—— カタ……カタ……
何かが小さく揺れるような音。
スマホのライトをつけて棚を照らすと——
人形が倒れていた。
だが、それだけではなかった。
人形の口が、わずかに開いている。
「……開いてたっけ?」
不安になり、そっと人形を元の位置に戻す。
その時——
—— 「……なおと……」
背筋が凍る。
はっきりと、自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「……誰だ!?」
だが、部屋には誰もいない。
唯一、じっとこちらを見つめているのは—— 人形だけだった。
第三章:録画された映像
恐ろしくなった直人は、その夜 スマホを使って人形を録画 することにした。
「もし動いてるなら、証拠を残してやる……」
そして、翌朝。
録画された映像を確認すると——
午前3時、人形がゆっくりと動いている。
首が少しずつ回り、カメラの方を向いていく。
そして——
「なおと……」
かすれた女の声とともに、人形の口が確かに動いた。
直人は、スマホを落とした。
「……捨てなきゃ……」
恐怖で震えながら、人形を袋に入れ、近くの神社へ持って行った。
だが、神社の宮司は言った。
「この人形……あなたの家に戻ってきますよ」
「な……んで……?」
宮司は静かに答えた。
「この人形、“あなた”を選んでいるんです。」
エピローグ:戻ってきた人形
直人は神社に人形を預け、自宅に戻った。
「これでもう大丈夫……」
そう思ったのも束の間——。
カタ……カタ……
部屋の棚に目を向けると、そこには——
元の場所に戻っている“あの人形”があった。
人形の口は、確かに微笑んでいた——。
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