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【実話怪談】「忘れられた場所」に足を踏み入れた友人が消えた 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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地図にない場所

大学時代、俺の友人の斉藤は都市伝説マニアだった。
心霊スポットや廃墟巡りが趣味で、「やばい場所を見つけた」と言っては俺たちを誘っていた。

ある日、斉藤は興奮気味に俺たちにこう言った。

「“忘れられた場所”って知ってるか?」

突然の話に、俺も他の友人たちも首をかしげた。

「ネットにも載ってないし、地図にもない。なのに、そこに行ったやつは誰も戻ってこないらしい」

なんでも、昭和のある時期まで村があったが、突然住民が全員消えたらしい。
それ以降、その場所は地図から抹消され、今では誰も知らない。

「どうやって行くんだよ」と聞くと、斉藤はニヤリと笑い、古い登山地図を広げた。

「この道が今は廃道になってる。ここを辿れば行けるはずだ」

正直、気が進まなかった。
だが、好奇心に負けた斉藤はひとりでその場所に行くと言い出した。

送られてきた最後のメッセージ

翌日、斉藤はひとりで「忘れられた場所」に向かった。

午後2時頃、「着いた」とLINEが来た。
そして、数分後——

斉藤:「おかしい。道が崩れてるけど、かすかに民家みたいなものが見える」
斉藤:「誰かいるのか?」
斉藤:「いや、これ……家じゃない。祠(ほこら)か?」
斉藤:「中に何かいる。動いてる……」

このメッセージを最後に、斉藤からの返信は途絶えた。

斉藤を探しに行く

夜になっても斉藤は戻らず、電話もつながらない。
俺ともうひとりの友人・田村は、翌朝、斉藤を探しに向かった。

彼の登山地図を頼りに山道を進むと、やがて獣道のような細い道に出た。

そこで、おかしなことに気づいた。

「おい、地面……誰かの足跡がある」

だが、それは斉藤のものだけではなかった。

別の足跡が、後ろからついてきている。

「誰かが、ついてきてた……?」

ゾクリと背筋が寒くなった。

忘れられた祠

進んでいくと、斉藤の言っていた古い祠が現れた。

苔むした木造の小さな建物。
その前には、斉藤のリュックが落ちていた。

だが——肝心の斉藤がいない。

俺は意を決して、祠の扉を開けた。

ギィ……

中には何もなかった。

ただ、床一面に黒ずんだ手形がこびりついていた。
まるで何かが這い出たかのように、無数の手の跡が。

その瞬間——

背後で「ギィ……」と、何かが動いた。

俺は田村の腕を掴み、全速力で逃げ出した。

斉藤の行方

俺たちはすぐに警察に通報した。
だが、何日探しても斉藤は見つからなかった。

唯一見つかったのは、彼のスマホだった。

解析の結果、最後に撮影された動画が残っていた。

——画面には、ブレながらも祠の中が映っていた。
斉藤の息が荒く、何かをつぶやいている。

「いる……中にいる……」

突然、映像が暗闇に包まれた。

そして、最後に聞こえたのは——

「忘れないで……」

かすれた、女の声だった。



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