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【怖い話】「作られた記憶」──俺が知らないはずの友人 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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知らない友人の話

ある日、大学の友人・藤井と話していたときのことだ。

何気なく高校時代の話になり、藤井がふとこう言った。

「そういえば、お前と木村ってめっちゃ仲良かったよな?」

「……木村?」

俺の高校時代の友人に、木村なんてやつはいない。

「何言ってんだよ。毎日一緒に帰ってたじゃん。ほら、あいつ、ちょっと背が低くてさ……」

藤井は、まるで本当に知っているかのように木村の特徴を話し始めた。

だが、俺にはまったく覚えがない。

証拠の写真

「本当に知らないのかよ?」

そう言いながら、藤井はスマホを取り出し、高校時代の写真を見せてきた。

画面には、俺と藤井、そして——

知らない男が写っていた。

「これが木村?」

「そうだよ、お前の親友だったじゃん。忘れたのか?」

俺は言葉を失った。

確かに俺が写っている。
だが、隣にいる木村という男の記憶が一切ない。

クラスメイトの証言

気味が悪くなった俺は、当時のクラスメイト数人に連絡を取った。

すると、誰もが口をそろえてこう言った。

「え? 木村を覚えてないの?」

「お前ら、めっちゃ仲良かったじゃん」

俺は混乱した。

まるで俺の記憶だけが抜け落ちているみたいに、みんなが「木村」を覚えている。

だが、卒業アルバムを開くと——

そこには木村の名前も、写真も載っていなかった。

ありえないメッセージ

その夜、さらに不可解なことが起こった。

スマホの通知音が鳴る。

「木村」からのメッセージだった。

木村:「なんで忘れたの?」

背筋が凍った。

そんな名前、俺のスマホに登録した覚えはない。

恐る恐る返信すると——

俺:「……お前、誰だ?」

すぐに既読がつき、返事が来た。

木村:「思い出して」

その瞬間、頭の奥に激痛が走った。

そして——

"作られた記憶"

目の前に、知らないはずの映像が流れ込んできた。

──高校の帰り道、俺は木村と並んで歩いていた。
──文化祭で、一緒に写真を撮った。
──くだらないことで笑い合った。

だけど、これらの記憶には"違和感"があった。
まるで、後から無理やり埋め込まれた映像のように、どこか歪んでいる。

そこで、気づいた。

「これは、俺の記憶じゃない……」

そして、もう一つ理解した。

本当は、最初から木村なんて存在しなかったのではないか?

そう思った瞬間——

スマホの画面に、最後のメッセージが届いた。

木村:「やっと思い出してくれたね」

その後、藤井やクラスメイトに聞いても、誰も「木村」のことを覚えていなかった。

俺は今も、あの記憶が本物だったのか、それとも作られたものだったのか、わからないままでいる。



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