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転校先の隣の席──話してはいけない友達 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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序章──転校先でできた最初の友達

中学2年の春、「森崎悠斗」は地方の学校に転校した。

新しいクラスは思ったよりも歓迎ムードで、自己紹介を終えると、先生が悠斗の席を示した。

「森崎君の席は、窓際の一番後ろね。隣は……三浦君だ」

隣の席の三浦直哉は、ぼんやりと窓の外を見ていた。

先生が名前を呼ぶと、彼はゆっくりと振り向き、無表情のまま「よろしく」と小さく呟いた。

どこか無機質な印象を受けたが、悠斗は気にせず「よろしく」と返した。

しかし、休み時間になると、クラスメイトの何人かが寄ってきて、妙なことを言った。

「ねぇ、三浦とはあんまり仲良くしないほうがいいよ……」

「え? なんで?」

「それは……ちょっと……」

誰も理由を教えようとしない。ただ、言いにくそうな顔をして、そっと目を伏せるだけだった。

いじめの空気は感じられない。でも、なぜかクラス全体が彼に距離を置いているのは明らかだった。

第一章──三浦の「変なところ」

悠斗は気にせず、三浦と普通に話すことにした。

三浦は物静かだったが、話してみると意外と気さくで、本や音楽の話で盛り上がった。

しかし、どこか違和感があるのも事実だった。

・話している最中、時々ピタリと動きを止め、誰もいないはずの空間を見つめることがある。
・給食の時間になると、何も食べずにただ座っている。
・誰もいないはずの机に向かって、何かを話していることがある。

悠斗は「変わってるけど、無害な奴」と思っていた。

だが、ある日、決定的な出来事が起こった。

第二章──写真に映る「余計なもの」

放課後、悠斗は三浦と二人で教室に残っていた。

三浦が「この学校にもやっと慣れた?」と聞くので、「まぁね」と答えた。

すると、三浦は少し微笑んで「じゃあ、記念に写真撮る?」と言った。

悠斗はスマホを取り出し、ツーショットを撮影した。

しかし、画面を確認した瞬間、血の気が引いた。

──そこに映っていたのは、悠斗と三浦の二人だけではなかった。

三浦のすぐ横、つまり悠斗の後ろに、もう一人、誰かがいた。

青白い顔の、見覚えのない少年。

「……誰だ、これ?」

思わず声を震わせると、三浦は写真を覗き込み、ぽつりと言った。

「ああ……また、増えたんだ」

第三章──三浦が「話していた相手」

翌日、悠斗はクラスメイトに問い詰めた。

「三浦って、一体何者なんだよ?」

最初は皆、言いたくなさそうだったが、一人の女子が意を決して話してくれた。

「三浦はね……ずっと前から消えたはずの子と話してるの」

「消えた?」

「何年か前、この学校で転落事故があったの。屋上から落ちた男子生徒がいたんだけど……」

その時、悠斗の背筋が凍った。

昨日、写真に映っていた少年の顔が、頭の中に浮かんだからだ。

「それって……」

「そう。三浦が、今も話してるのは……その子なんだよ」

終章──「一緒に行こう」

悠斗はゾッとしながらも、三浦に問いただすことにした。

放課後、彼の席に近づき、小さな声で聞いた。

「お前さ、何を見てるんだ?」

三浦は少し驚いたような顔をし、そして小さく微笑んだ。

「……君も、もう見えるんだね」

その瞬間、悠斗は背後に「何かの気配」を感じた。

反射的に振り向くと、そこには──

昨日の写真に映っていたあの少年が、すぐ後ろに立っていた。

「……もう、三浦だけじゃなくなったね」

少年が微笑む。



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