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【恐怖体験】「廃井戸から来る子どものようなもの」──夜道で、追ってくる 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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廃井戸の噂

俺の地元には、「決して近づいてはいけない廃井戸」がある。

もう何十年も使われておらず、井戸の周りは草木が生い茂り、ほとんど人が近づかない。

小さい頃から、「あの井戸を覗くと、夜に"何か"が来る」と言われていた。
ただの迷信だと思っていたが、ある日、俺はその話が本当だったことを知ることになる。

井戸を覗いた日

大学の夏休み、俺は地元に帰省していた。

夜、幼馴染の達也と会い、何の気なしに「廃井戸の噂」を思い出した。

達也は肝試しが好きで、「本当に何か出るのか確かめようぜ」と言い出した。

俺たちは懐中電灯を手に、真夜中の廃井戸へ向かった。

井戸の周りは草が絡みつき、異様なほど静かだった。

「おい、マジで覗くのかよ……?」

俺は躊躇したが、達也は迷いなく井戸の縁に手をかけ、ライトを照らした。

「……なあ、何かいるぞ」

「は?」

覗き込んだ瞬間——

井戸の底から、小さな白い手が、ゆっくりと這い上がってきた。

俺たちは息を呑んだ。

次の瞬間——

「あそぼ……」

か細い声が聞こえ、暗闇の中から、子どものようなものが這い上がってきた。

顔は真っ白で、目が真っ黒。
だが、何より異常だったのは——

その体が、井戸の深さに対してありえないほど長く伸びていたことだった。

達也が悲鳴を上げた。

「逃げろ!!」

俺たちは全速力でその場を離れた。

だが——

追いかけてくる"何か"

走っても走っても、背後から「ぺた、ぺた」と足音がついてくる。

まるで、裸足の子どもが地面を叩くような音。

俺は恐怖で振り返れなかった。

達也がふと叫んだ。

「おい、後ろ!! 近づいてる!!」

俺は反射的に横目で見た。

——そこにいたのは、笑いながら走る子どものようなもの。

だが、足の動きと移動速度が合っていない。
まるで、滑るように俺たちに追いつこうとしている。

「来る……来る……!!」

俺たちは必死で走った。

そして、やっとの思いで民家の明かりが見える場所までたどり着いた。

その瞬間——

「ピタッ」

足音が突然止まった。

恐る恐る振り返ると……

そこには何もいなかった。

達也と俺は放心状態のまま、それぞれの家に逃げ帰った。

それは、まだいる

翌日、達也は高熱を出して倒れた。

俺も何かに見られているような感覚が続き、夜になると決まって耳元で「ぺた、ぺた」という音が聞こえるようになった。

それ以来、俺は二度と廃井戸には近づいていない。

ただ、その後に一つだけ奇妙な噂を聞いたことがある。

廃井戸の周りには、誰も足を踏み入れないはずなのに——

小さな裸足の足跡が、いつも新しく残っているらしい。



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