「ねえ、スマホで幽霊の声を聞く方法、知ってる?」
ある夜、友人の美咲がそんな話を持ちかけてきた。
「おまじないみたいなものなんだけど、深夜3時にスマホの録音アプリを使うと、この世にいないはずの声が聞こえるんだって」
「そんなの、ただのノイズだろ?」
正直、興味はなかった。
けれど、その話を聞いてしまったせいか、夜になっても妙に気になってしまう。
そして、俺は軽い気持ちで試してしまった。
目次
深夜3時の録音
その夜、スマホを手にし、部屋の電気を消した。
時刻は2時58分。
「……どうせ何も起こらないだろ」
3時ちょうどになった瞬間、俺は録音アプリを起動し、スマホを枕元に置いた。
そして、目を閉じ、5分間録音を続けた。
何も聞こえない。
ただの静寂——のはずだった。
5分後、録音を停止し、再生ボタンを押した。
最初は何もない。ただの無音。
「やっぱりデタラメか……」
そう思った瞬間——
「……聞こえる?」
ゾクリとした。
はっきりとした声が、イヤホンの奥から流れた。
知らない女の声だった。
おまじないのルール
鳥肌が立ったが、怖いもの見たさで再生を続けた。
「……名前を教えて?」
耳元で囁くような声が響く。
そこで、ふと思い出した。
美咲が言っていたこと——
「このおまじないには、絶対に破ってはいけないルールがあるの」
「幽霊に名前を教えたらダメ」
もし教えてしまったら——
"向こう側"に引きずり込まれる。
「……お名前は?」
再び、スマホの中から囁き声がした。
俺は咄嗟に録音を停止し、スマホを遠くに投げた。
心臓の鼓動が異様に速い。
「……ただの偶然だよな」
そう自分に言い聞かせ、布団をかぶった。
しかし——
その夜、はっきりと"誰か"が布団のそばに立っている気配を感じた。
翌朝の異変
朝になり、恐る恐るスマホを確認した。
録音データは削除したはずなのに、ファイルが一つ残っていた。
【あなたの名前.mp3】
心臓が凍りつく。
まさか、と思いながら再生すると——
「〇〇くん……見つけた……」
確かに、俺の名前が囁かれていた。
それ以来、深夜3時になると、スマホの画面に「録音中」の表示が勝手に現れる。
俺はもう、このアプリを開けなくなった。
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