怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

幽霊とすれ違う夜 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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終電を逃した夜、俺は仕方なく徒歩で帰宅することにした。

駅から自宅までは、歩いて30分ほど。

深夜1時を回っていて、周囲には誰もいない。

少し肌寒い風が吹いていたが、俺は黙々と人気のない道を歩いていた。

そして——

幽霊とすれ違ったのは、その帰り道だった。

すれ違った人

商店街を抜け、住宅街へ入る道の角で、向こうから人が歩いてきた。

こんな時間に、珍しいな……と思った。

遠目から見えたのは、白いワンピースを着た女性だった。

俯き加減で、肩まで伸びた黒髪が顔を隠している。

「……夜中に散歩?」

違和感を抱きながらも、そのまますれ違う。

すれ違った瞬間、強烈な違和感が走った。

「……ん?」

通り過ぎざま、ほんの一瞬だけ彼女の顔が見えた。

その顔は——

目と口だけが異様に黒い、まるで能面のような顔だった。

「……っ!」

心臓が跳ね上がる。

今の、見間違いだよな?

急いで後ろを振り返った。

……誰もいない。

すれ違ったばかりなのに、彼女の姿は消えていた。

すれ違っただけのはずが

「……気のせい、だよな」

気味が悪くなった俺は、早足で家に向かった。

だが、歩いている最中も背後に視線を感じる。

何度も振り返るが、誰もいない。

「やばい、マジでやばい……」

そう思いながらようやく家にたどり着き、急いでドアを閉めた。

「ふぅ……」

とりあえずシャワーを浴び、寝ることにした。

だが、ベッドに入った瞬間——

コン……コン……

玄関のドアを、誰かがノックする音がした。

「……こんな時間に?」

時計を見ると午前2時半。

恐る恐るモニター越しに玄関を確認する。

そこには——

誰もいなかった。

だが、違和感がある。

「……ん?」

ドアノブの下の部分が、異様に濡れているのだ。

まるで、雨に打たれた髪の毛のように、ベタベタとした水滴が付着している。

「……やばい、あいつだ」

俺は一切無視し、布団をかぶって朝を待った。

翌朝の恐怖

翌朝、恐る恐る玄関を開けた。

そこには何もなかった。

「……気のせいだったのか?」

そう思いながら、ドアの外を確認した時——

俺は凍りついた。

玄関の前の地面一帯が、不自然に濡れている。

そして、よく見ると……

濡れた髪の毛が数本、地面に落ちていた。

「……すれ違っただけ、だったよな?」

俺はそのまま、二度とあの道を通らなくなった。



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