目次
閉じ込められる夢
最近、同じ夢を見る。
夢の中で俺は、知らない部屋に閉じ込められている。
6畳ほどの狭い部屋。
天井には裸電球がぶら下がり、光は弱々しい。
ドアも窓もあるのに、開かない。
何度試しても、ドアノブはガチガチに固まり、窓は動かない。
「なんだよこれ……」
焦りながらも、目が覚めるといつもの部屋に戻っている。
「……嫌な夢だったな。」
最初はただの悪夢だと思っていた。
しかし、この夢は何度も繰り返された。
そして、徐々に異変が起こり始めた。
夢の部屋の変化
夢の中の部屋が、少しずつ変わっていった。
最初は何もなかった部屋に、家具が増えている。
最初に増えたのは古びた机だった。
次の夢では錆びた鏡が壁に掛かっていた。
さらに次の夢では、誰かが使った跡のある布団が敷かれていた。
「……誰か、この部屋に住んでた?」
そう思った瞬間、背筋がゾッとした。
今、この部屋にいるのは俺だけのはずなのに。
では、誰がこの部屋を作り変えているのか?
目が覚めても戻らない
ある夜、また同じ夢を見た。
いつもの閉ざされた部屋。
「またかよ……」
でも、何かが違う。
壁に小さなメモが貼られていた。
『目覚めても、まだ夢の中』
ゾッとした。
「……どういう意味だよ。」
嫌な予感がして、目を覚まそうとした。
(起きろ……起きろ……!)
強く念じた瞬間、体が軽くなり、視界がぼやける。
次の瞬間——
俺は、自分の部屋のベッドの上にいた。
「……戻った?」
安堵して天井を見上げる。
しかし、違和感に気づいた。
天井に、裸電球がぶら下がっている。
「……え?」
慌てて起き上がり、部屋を見渡す。
そこは——
夢で見たあの部屋だった。
ドアも窓もあるが、当然開かない。
そして、壁にはまた新しいメモが貼られていた。
『今度は、本当に閉じ込められたね』
俺は叫んだ。
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