目次
友だちの失踪
高校2年の夏、俺の親友 タカシ が突然行方不明になった。
前日まで普通に学校に来ていたのに、次の日からパタリと姿を消した。
警察が捜査したが、結局手がかりは何もなく、タカシは失踪扱いとなった。
クラスメイトは最初こそ騒いでいたが、次第にタカシの話をする者は減っていった。
……だが、俺だけは諦められなかった。
タカシは、失踪する直前から何かに怯えていたのを知っている。
そして——
俺はタカシの家で、あるものを見つけてしまった。
タカシの日記
タカシの母親に頼み込み、彼の部屋を見せてもらった。
部屋はまるで時間が止まったように、そのままだった。
机の上にはノートが一冊置かれていた。
表紙には、黒いマジックで「日記」と書かれている。
俺はためらいながらも、日記を開いた。
最初のページは普通の内容だった。
《7月10日》
今日は数学のテストだった。最悪。
《7月12日》
最近、夜になると外から声が聞こえる。聞き間違いか?
しかし、7月15日から、異変が始まっていた。
日記に記された恐怖
《7月15日》
夜中に窓の外で誰かが話している声がする。
「いる……まだいる……」って言ってた。誰だよ。
《7月17日》
夜中、家の前に人が立っていた。でも変だ。
ひとりじゃない。5人、10人……いや、もっといる。
みんな白い服を着て、じっとこっちを見ていた。
《7月19日》
今夜もいる。増えてる。
数えちゃダメだ。わかる、これ、数えたら終わる。
(……増えてる?)
俺は寒気を覚えた。
だが、次のページを開いた瞬間、息が止まった。
そこには——
黒いペンで乱暴に書かれた、最後のメッセージがあった。
「助けてくれ。」
「もうすぐ連れていかれる。」
「今、部屋の中に入ってきた。」
日記は、そこから先が破れていた。
群霊の正体
俺はタカシの家を飛び出し、帰宅後すぐにネットで調べた。
すると、タカシの家の近くにある古い空き地について、不気味な噂を見つけた。
「あの空き地には夜中になると白い影が集まる。絶対に数えてはいけない。」
数えてはいけない。
タカシは、数えそうになったのか?
それとも……すでに数えてしまったのか?
窓の外に並ぶもの
その夜。
俺はふと目を覚ました。
部屋の中は静かだった。
しかし、妙な気配を感じた。
ゆっくりと視線を窓の方に向ける——
そして、俺は凍りついた。
白い影が、窓の外に並んでいた。
5体、10体、いや……もっといる。
(数えちゃダメだ……)
必死に目をそらそうとした。
しかし、影たちは全員、俺のほうを向いていた。
そして、ぼそりと声が聞こえた。
「ひとり……足りない……」
その瞬間、俺の耳元で——
「タカシのぶんが、足りない。」
……次は、俺の番なのか?
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