ある日、ポストを開けると、一通の手紙が入っていた。
差出人の名前はなく、封筒は真っ黒だった。
「……なんだこれ？」
黒い封筒なんて、普通は見たことがない。
気味が悪かったが、とりあえず開けてみる。
すると、中には折りたたまれた黒い便箋が入っていた。
そして、そこには——
「あと三日」
たったそれだけが、赤いインクで書かれていた。
増えていく黒い手紙
最初は悪戯だと思った。
しかし、次の日——
また同じ黒い封筒が届いた。
今度の手紙には、こう書かれていた。
「あと二日」
「……誰がこんなことを？」
気味が悪くなり、ポストの前で周囲を見渡す。
だが、不審な人物はいない。
次の日も、また届いた。
「あと一日」
俺は怖くなり、友人の佐々木に相談した。
「悪質なイタズラじゃね？」
「だとしたら、目的は何だよ？」
「……さあ。でも、無視すりゃいいだろ」
佐々木は気にするなと言ったが、俺はどうしても落ち着かなかった。
そして、次の日——
ついに"最後の手紙"が届いた。
最後の手紙
ポストを開けると、黒い封筒が一通。
恐る恐る開く。
そこには——
「今日行く」
ただ、それだけが書かれていた。
「……っ！」
その瞬間、玄関のインターホンが鳴った。
ピンポーン……
時計を見ると、午前0時ちょうど。
「……誰だよ……」
恐る恐るモニターを確認する。
だが、画面には——
誰も映っていなかった。
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