目次
序章──深夜の投稿サイト
大学生の田中翔太は、ホラー系の掲示板や怪談投稿サイトを巡るのが趣味だった。
ある夜、ネットで「閲覧するとエラーが出る怖い話」というスレッドを見つける。
『この話を読もうとすると、必ずパソコンやスマホがフリーズするらしい』
「また都市伝説か?」
気になった翔太は、スレッド内のリンクをクリックした。
そこには、ある怪談投稿サイトのURLが貼られていた。
──「ERROR_GHOST.txt」
白い背景に黒文字で、シンプルなタイトル。
「なんだこれ?」
翔太は好奇心に駆られ、そのファイルを開いた。
すると、そこにはたった一行だけの文章が表示されていた。
『この話を読んだ者は、七日以内に"エラー"が起きる』
「……それだけ?」
拍子抜けしたが、次の瞬間──
パソコンの画面が真っ黒になった。
「……え?」
数秒後、画面には赤い文字でこう表示された。
──『エラーが発生しました。次に異常が起きるのは、"お前"です。』
翔太は、背筋が凍った。
第一章──増えていくエラー
翌日、翔太はその出来事を忘れようとしていた。
「どうせただの悪質なプログラムだろ」
そう思いながらスマホを開くと、妙な違和感に気づいた。
──スマホの時計が、昨日の深夜2時13分で止まっている。
「バグか?」
再起動しても治らない。
さらに、SNSを開くと、翔太のアイコンが見知らぬ顔になっていた。
無表情の白い顔が、じっとこちらを見ている。
「……誰だよ、これ?」
慌ててアイコンを変更しようとするが、変更できない。
「なんだこれ……」
背後に、誰かが立っているような気がした。
だが、振り向いても誰もいない。
翔太は、エラーが現実に影響を及ぼしていることを実感した。
第二章──消えた怖い話
「マジでやばいかも……」
翔太は、昨夜のスレッドを再び確認しようとした。
しかし、そのスレッドは跡形もなく消えていた。
怪談投稿サイトにアクセスしようとしても、
──「このページは存在しません」
404エラーが出るだけだった。
「誰かが削除したのか?」
そう思いながら、キャッシュをたどってみると、ある書き込みが残っていた。
『この話は"読まれた数"と同じだけ存在する。エラーが増えるほど、話も増えていく』
意味が分からなかった。
だが、ふと翔太は気づく。
──自分のパソコンのデスクトップに、「ERROR_GHOST(2).txt」という新しいファイルが増えていることに。
「増えてる……?」
恐る恐る開くと、そこには新たな文章が書かれていた。
『次に消えるのは、お前の"言葉"です』
その瞬間、翔太は喉に違和感を覚えた。
声が……出ない。
第三章──最期のエラー
翔太は、必死にスマホに文字を打ち込み、友人に助けを求めようとした。
だが、入力した文字はすぐに勝手に書き換えられてしまう。
──「たすけて」 → 「もう遅い」
「やめろ……!!」
パソコンの画面が突然点灯し、再び赤い文字が浮かび上がった。
──『エラーが発生しました。あなたの存在を削除します』
翔太は、パソコンの電源を切ろうとした。
しかし、キーボードもマウスも操作を受け付けない。
──カタカタカタ……
勝手にタイピングされていく文字。
──「あなたのデータは、完全に消去されました。」
画面が暗転する。
次の瞬間、翔太の体から力が抜け、意識が途切れた。
終章──増え続けるファイル
数日後。
翔太の部屋を訪れた友人が、異変に気づいた。
「おい、翔太……?」
部屋は無人だった。
しかし、デスクトップには一つのファイルが残されていた。
──「ERROR_GHOST(3).txt」
友人が恐る恐る開くと、そこにはこう書かれていた。
『次にエラーが発生するのは、"お前"だ』
友人が叫びながらパソコンを閉じたその瞬間、
──彼のスマホに、新しいファイルが自動でダウンロードされた。
──「ERROR_GHOST(4).txt」
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