目次
引っ越し先の異変
「パキッ……パキッ……」
深夜、部屋の中で 乾いた音 が響いた。
——ラップ音。
新しく引っ越したアパートで、夜になると必ず聞こえる。
最初は気のせいかと思った。
だが、毎晩 どこからともなく聞こえてくる。
壁か、天井か、それとも床か——
場所が特定できない。
友人の指摘
「それ、ヤバくないか?」
友人の 山田 に相談すると、眉をひそめられた。
「ラップ音って、霊現象の前兆だろ?」
「やめろよ、そういうこと言うの」
「マジで気をつけろよ」
軽く流したが、その夜、異変が起こった。
異常なラップ音
「パキッ……パキッ……パキパキパキパキ……!」
音が、尋常じゃなく増えた。
壁、床、天井、四方八方から響く。
まるで 何かが這い回っている みたいに。
「やめろよ……」
スマホを握りしめ、恐る恐る布団をかぶった。
すると——
「コン……コン……」
壁の一点から、ノックのような音がした。
心臓が跳ねる。
そこは、クローゼットの扉。
クローゼットの中
「……誰かいるのか?」
自分でも、バカなことを言っていると思った。
だが、
「コン……コン……」
返事のように、また音が鳴る。
気づけば、手が勝手にクローゼットの取っ手に伸びていた。
そして——
ゆっくりと開けると、
何もない。
ホッとした、その時。
耳元で——
「……あけて、くれて、ありがとう」
一瞬、真っ暗になった。
ラップ音の正体
朝、目が覚めると、ベッドにいた。
「なんで……?」
記憶がない。
そして、部屋の壁を見ると——
そこには、何かの 手形 が無数についていた。
昨日まで、こんなのなかったはずなのに。
その瞬間、思い出した。
昨夜、ラップ音が激しくなった後——
クローゼットを開けた。
そして……何かに囁かれた。
しかし、何を言われたのか——
それだけが、思い出せなかった。
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