目次
掘り出し物の人形
ある日、リサイクルショップ で、一つのアンティークな人形 を見つけた。
小さな女の子の形をした陶器製の人形で、レースのドレスを着ている。
「かわいいな……」
古いものだが、状態は良い。
価格も 500円 と安かった。
「姪のプレゼントにちょうどいいかも」
そう思い、迷わず購入した。
異変の始まり
姪の家に持って行くと、彼女は 少し不安そう な顔をした。
「……この子、こっち見てるみたい」
「そんなことないよ」
笑って棚に飾ると、姪も次第に気に入った様子だった。
しかし、その夜——
姪が突然、激しく泣き叫んだ。
「やだ!!あの人形、動いた!!」
驚いて駆けつけたが、人形はいつも通り棚に座っている。
「悪い夢を見たんだよ」
そう言い聞かせたが、姪は布団をかぶって震えていた。
おかしな出来事
それからというもの、家の中で 奇妙なこと が起こるようになった。
夜中にドアが勝手に開く
テレビが砂嵐になる
どこからともなく笑い声が聞こえる
だが、何より奇妙なのは——
人形の向きが変わっている ことだった。
確かに棚に向かって座らせたはず なのに……
翌朝見ると、こっちをじっと見ている。
人形の正体
さすがに気味が悪くなり、人形について調べることにした。
リサイクルショップの店員に尋ねると、
「それ……引き取った時から、なんか変だったんですよね」
と、不安そうに話し始めた。
「あの人形、持ち主が変わるたびに返されるんです。」
「……え?」
「皆さん、**『気味が悪い』って言って、すぐに持ってくるんですよ」
「それなら、なんで売ってるんですか?」
「……捨てても、また戻ってくるんです」
人形の処分
店員の言葉に、背筋が寒くなった。
このままでは姪に悪影響があるかもしれない。
そう思い、お寺で供養してもらうことにした。
住職に事情を話すと、渋い顔をした。
「……この人形、よく見つけましたね」
「え?」
「これは昔、ある家の子供が大事にしていたものです。でも、その子は——」
住職は言葉を濁し、やがてこう言った。
「もう、手放すことはできませんよ」
「……どういうことですか?」
「あなたがこの人形を拾った時点で、もうあなたのものになっている のです」
終わらない呪い
恐ろしくなり、人形をどこか遠くに捨てた。
しかし、翌朝——
玄関の前に 人形が座っていた。
「おかえり……」
——小さな、 囁くような声 が聞こえた気がした。
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