目次
奇妙な違和感
俺が住んでいる家は、どこかおかしい。
引っ越してきた初日から、漠然とした違和感を感じていた。
築50年ほどの古い一軒家だが、リフォームされていて見た目は綺麗だった。
それなのに、家の中にいるとずっと誰かに見られているような気がする。
最初は気のせいだと思っていたが、引っ越して1ヶ月もすると、明らかにおかしなことが起こり始めた。
「お前、呪われているぞ」
ある日、友人のケンタが遊びに来た。
リビングでゲームをしていたら、急にケンタが無言になった。
「どうした?」と聞くと、ケンタは青ざめた顔でこう言った。
「……この家、なんか変だ。」
「は? なんで?」
「うまく説明できねぇけど……お前、呪われてるぞ。」
冗談にしては妙に真剣な顔だった。
その時、俺の背後でパタンッと扉が勝手に閉まった。
風なんて吹いていないのに。
ケンタはそれを見て、「悪い、今日は帰る」と言って足早に家を出て行った。
夜中の訪問者
その夜、深夜2時頃。
寝ていると、玄関のチャイムが鳴った。
「……こんな時間に?」
不審に思いながらモニターを確認したが、誰も映っていない。
「壊れてるのか?」と思って布団に戻ったが、またピンポーンと鳴る。
今度はインターホン越しに「どなたですか?」と声をかけた。
……返事はない。
ドアスコープを覗こうとしたが、何かが引っかかるような嫌な予感がしてやめた。
そのまま無視していると、カリカリ……カリカリ……
玄関のドアが、何かでひっかかれる音がした。
その日は怖くて、布団をかぶって朝まで震えていた。
真相
翌日、ケンタに相談すると、知り合いの霊感が強いという人を紹介してくれた。
その人は家に入るなり、顔をしかめてこう言った。
「……この家、呪われてるね。」
「やっぱり……?」
「以前ここに住んでいた人、何か変なことしなかった?」
俺は不動産会社の人から聞いた話を思い出した。
「前の住人は、お年寄りの一人暮らしだったらしいです。病気で亡くなったとか……。」
「いや、それだけじゃない。この家、呪いが残ってる。しかも、お前に向かって強くなってる。」
「俺に……?」
「何か心当たりある?」
言われてふと気づいた。
俺がこの家に引っ越してから、体調を崩したり、不運なことが続いたりしていた。
ケンタが言った「お前、呪われてるぞ」という言葉が頭をよぎる。
「……どうしたらいいですか?」
「すぐに引っ越したほうがいい。長く住むほど、呪いが強くなるよ。」
その後
すぐに退去の手続きをした。
引っ越し当日、最後に家を振り返ったとき、2階の窓から何かがじっとこちらを見ていた。
目を凝らすと、それは人の顔のように見えた。
俺は絶対に見間違いではないと確信した。
慌ててその場を後にし、二度と振り返らなかった。
新しい家に引っ越してから、不思議と体調も良くなり、不運もなくなった。
でも今でも時々、夜中のインターホンの音が聞こえるような気がする……。
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