目次
不安な契約
最近、流行りのサブスクリプションサービスに登録してみた。音楽、映画、書籍など、何でも揃っているし、便利だからだ。月々の料金を払うだけで、好きなだけコンテンツが楽しめる。
ある日、ネットで「サブスクで不気味な体験をした」という記事を見つけた。それは、サブスクのサービスに登録した後、奇妙な現象に遭遇したという内容だった。でも、普通に考えれば、そんな話はただの都市伝説にすぎない。
「まあ、誰かの冗談だろう」と思いながら、その話をスルーした。
異常な体験
それから数週間が過ぎ、私はすっかりそのサブスクに夢中になっていた。お気に入りの映画を見たり、新しい音楽を探したり、もう生活の一部のようになっていた。
でも、ある日の夜、いつも通り映画を選んで再生しようとしたとき、画面に見覚えのないメッセージが表示された。
「あなたの次の作品は」
不気味に思いながらも、続けてそのメッセージに従って映画を再生した。すると、画面に出てきたのは、今まで見たことのない映像だった。
それは、私が昨日撮った動画だった。まるで、誰かが私のスマホにアクセスして撮ったかのように、私の部屋、私の顔が映っていた。
「こんなはずはない……」
すぐに動画を消しても、次の日また同じような映像が表示される。どんどん不安が募っていった。誰かが私を監視しているような気がしてならなかった。
不気味な通知
そして、さらに不気味なことが起きた。
一晩中、私はサブスクサービスに繋がったままでいた。寝ている間、何度も目を覚ましたが、その度に画面に「あなたが最も見ている映画は『他者の視線』」というタイトルが表示されていた。
怖くなって、そのサービスのカスタマーサポートに連絡を取った。しかし、返事は来なかった。
その代わり、次の日から、見たことのない映画の通知が届くようになった。何度も繰り返し同じ映画のタイトルが表示され、それが夜になるとさらに頻繁になった。
監視の影
ある晩、私はとうとうそのサブスクサービスを解約することに決めた。だが、ログインしようとすると、画面に「解約することはできません」と表示され、何度試しても解約は不可能だった。
さらに恐ろしいことに、その後、私の周りの人たちが次々と奇妙な現象に見舞われ始めた。親しい友人が私に近づくと、突然携帯の画面に私が過去に見たことのある映像が映し出される。
その映画を再生すると、画面に映っていたのは……まるで誰かが私を監視していたようなシーンだった。
サブスクの“真実”
その後は、私は一度もそのサービスにアクセスすることはなかった。数ヶ月後、再びサブスクの画面にログインすることを試みたが、今度は「お使いのアカウントは存在しません」と表示されていた。
私は完全にそのサービスと断絶されたと思った。だが、今でも時折、自分の部屋の中の微かな音が聞こえることがある。
そして、夢の中で、画面の中から私を覗き込むような目が現れることがある。
もう遅いのだろうか。
サブスクを契約したことによる、知られざる恐怖は、今でも私を追い詰め続けている。
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