目次
スマホの中の違和感
ある日、何気なくスマホの写真フォルダを整理していたとき、奇妙な写真に気づいた。
それは俺が寝ている写真だった。
撮影された場所は、明らかに自分の部屋。
薄暗い部屋の中、布団をかぶって横になっている俺が、微かに開いたドアの隙間から写されていた。
──撮った覚えはない。
誰かが、俺のスマホで撮った?
だが、スマホにはロックがかかっているし、他人が簡単に触れることはできない。
そもそも、こんなアングル、俺には撮れない。
「……誰が、いつ撮ったんだ?」
似た写真が増えていく
気味が悪くなり、その写真を削除した。
だが、数日後。
また同じような写真が1枚だけフォルダに追加されていた。
今度は、俺がベッドに座って、スマホを触っている様子。
「昨日の夜じゃん……」
その時の記憶はある。でも、写真を撮られた記憶は、まったくない。
しかも、撮影時刻を見ると、深夜2時43分。
俺はスマホを使っていたが、カメラは起動していなかったはずだ。
しかも──俺の背後に、黒い影のようなものが写っていた。
人のようにも見えるが、形が曖昧で、目の部分だけがぼんやりと白く光っている。
カメラアプリが勝手に起動する
さらに不審なことが起き始めた。
ある夜、寝ていたらスマホから「カシャッ」というシャッター音が聞こえた。
飛び起きて確認すると、スマホはスリープ状態。カメラも開かれていない。
でも、フォルダにはまた一枚、新しい写真が増えていた。
俺の顔を、真上から見下ろすような角度で撮られたものだった。
「……こんな角度、誰かが上に立ってないと撮れない……」
翌朝、寝室の天井に小さな黒い手形が残っていた。
真相を知った日
恐怖のあまり、写真のデータを専門アプリで確認した。
すると、ある奇妙な事実が分かった。
撮影されたカメラの情報が、俺のスマホではなかった。
同じフォルダに保存されているのに、撮影に使われた機種が「不明」と表示されていた。
つまり、俺のスマホではない“何か”が写真を撮り、それが俺のスマホに保存されている。
それに気づいた瞬間、スマホが勝手に震えた。
画面を見ると、カメラアプリが勝手に起動していた。
インカメラに映っていたのは、俺の後ろに立つ“もう一人の俺”。
顔は、笑っていた。
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