目次
【ある日、写真立てが勝手に割れた】
一人暮らしのOL咲良(さくら)は、引っ越しを機に買ったお気に入りの写真立てを、リビングの棚に飾っていた。
中には、3年前に亡くなった祖母と一緒に写った笑顔の写真。
ある晩、帰宅して部屋のドアを開けた瞬間——
パリン。
何の衝撃も加えていないのに、写真立てのガラスが勝手に割れていた。
床にはガラスの破片、写真はきれいなまま、まるで何かを守るように落ちていた。
【写真立てが割れるのはスピリチュアルなサイン?】
ネットで調べてみると、こう書かれていた。
「写真立てが自然に割れるとき、それはスピリチュアルな警告。
特に故人の写真なら、身の回りに危険が迫っているサインかもしれません。」
一瞬、ぞくっとした。
とはいえ、翌日にはすっかり忘れ、割れたガラスだけを捨て、同じ写真を新しい写真立てに入れて飾り直した。
しかし——その日の夜、ふと寝る前に棚を見ると、また写真立てが割れていた。
【祖母の声】
あまりに不自然だと思いながら、咲良はそっと写真を手に取った。
裏返すと、写真の裏には見覚えのない、うっすらとした手書きの文字が浮かび上がっていた。
「きけん ちかづくな」
咲良はすぐに実家へ電話し、母にその文字について尋ねた。
母は言葉を詰まらせ、静かに話し出した。
「それ……おばあちゃんの字だよ。」
実はその日、咲良の部屋の近くでは大規模なガス漏れ事故が起きていた。
咲良は偶然外出していて難を逃れたが、もしも家にいたら……。
【写真立ては守ってくれる?】
それから咲良は、割れた写真立てを処分せず、あえてそのまま保管することにした。
スピリチュアルな話によれば、写真立ては「形代(かたしろ)」として、持ち主に代わって厄災を受ける場合があるらしい。
ガラスが割れたのは、偶然ではなく、祖母が咲良に危険を伝えるためだったのだ。
以来、咲良の部屋では二度と写真立てが割れることはなかった。
けれども夜、寝る前にふと目を閉じると、あの日と同じパリン、という音だけが耳に残ることがある。
まるで、見えない誰かが「今日も守ったよ」と教えてくれているように——。
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