目次
深夜の集まり
「交霊って、実際にできるもんなのかな?」
大学時代の友人4人で集まった飲み会の夜、ふと誰かがそんな話を言い出した。
軽い肝試しのつもりだった。
夜中1時、明かりを落とし、部屋のテーブルにロウソクを立て、紙とコップを使った簡易的な交霊術を始めた。
「誰か、ここにいるなら動いてください。」
冗談半分で呼びかけた。もちろん、誰も信じていなかった。
ところが──コップが、ゆっくり動いた。
動き出すコップ
最初は風かと思った。
でも窓は閉めきっていて、部屋の空気は静まり返っている。
「……え、誰か力入れてる?」
全員が顔を見合わせ、否定する。
コップはひとりでに、紙に書かれた文字をなぞるように動き始めた。
【ハ・ジ・メ・マ・シ・テ】
冗談では済まない雰囲気に、空気が一気に冷えた。
誰も声を出せず、次にコップが止まった場所を見た。
【コ・ロ・サ・レ・タ】
呼んだ“誰か”
恐怖に震えながらも、友人の一人が質問した。
「誰に、殺されたの?」
コップは再び動き出し、文字を次々と指していく。
【オ・マ・エ・ラ】
全員の顔から血の気が引いた。
「……俺たち?」
「何のことだよ、ふざけてんのか?」
しかし、誰もコップに力を入れていない。確かに、コップは自分たちの手の下で意思を持つように動いていた。
突然、ロウソクの火が消え、部屋が暗闇に包まれた。
「おい、マジでやばいぞ!」
慌てて明かりをつけた瞬間、テーブルの上の紙には新たに赤い文字が書き込まれていた。
【ツギハ ダレ?】
その後
その夜を境に、集まった友人の一人が突然連絡が取れなくなった。
数日後、彼は自宅アパートの浴室で変わり果てた姿で発見された。
死因は不明。室内には争った形跡もなく、不可解なまま処理された。
交霊で呼んだ“誰か”は、まだ近くにいるのかもしれない。
今でも時々、あの夜の交霊で聞こえた声が耳元で囁く。
「ツギハ オマエ。」
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