目次
突然聞こえた“あの音”
社会人になり一人暮らしを始めたある夜、寝る直前ベッドに横たわっていると、ふと奇妙な「雑音」が耳に入った。
ジジ…ジ…ジ…ジジ……
最初は「電化製品の音かな?」と思い、テレビや冷蔵庫、スマホを確認したが異常なし。
音は、耳の奥で鳴っているようでもあり、部屋の中から聞こえるようでもあった。
その夜は、不気味に感じながらも眠りについた。
雑音の中の“声”
その雑音は、翌日も、翌週も、毎晩決まって午前2時前後にだけ聞こえた。
ある晩、静かに耳を澄ませていると、雑音の奥に人の声のようなものが混じっていることに気づく。
ジジ…ジ……たす…け…て……ジジ…ジジ……
最初は気のせいだと思ったが、毎晩、同じ言葉が繰り返されていた。
助けて? 誰が? どこで?
雑音の発信源
怖くなりネットで調べてみると、似たような体験談がいくつか見つかった。
「耳鳴りだと思っていたら、実は心霊現象だった」
「雑音の正体は、誰かの最後の声だった」
その晩、眠れぬまま部屋の灯りを消して横になると、雑音がまた耳元で響き始めた。
そして、ついに言葉がはっきりと聞き取れた。
「ここから…出られない…出して……」
その声は、今までの曖昧な音ではなく、はっきりと女性の声だった。
雑音が導いた場所
翌日、ふと思い立って、マンションの管理人に話をしてみた。
すると驚くような事実を聞かされた。
「……この部屋、前の住人の女性が行方不明になったんだ。
部屋には荷物もそのまま、携帯も財布も置かれてたのに、本人だけが消えて。今も見つかってない。」
その晩、また雑音が鳴った。
ジジ…ジジ…出して…ここにいる……
耳元で、まるですぐ隣から訴えるように。
雑音は、耳鳴りでも機械音でもない。
きっと、まだこの部屋に“彼女”がいるのだろう。
そして今もなお、出られずに、雑音に混じって助けを求め続けている。
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