目次
■1. 小さな寝言
ある晩、息子のユウト(5歳)が寝ている横で、リビングから片付けをしていると、
寝室のほうから小さく「あはは……うん、うん……だいじょうぶだよ」という声が聞こえた。
(寝言か?)
そっと覗くと、ユウトはスヤスヤ寝ている。
でも、明らかに誰かと会話しているような寝言だった。
「……ぼくも、そこに行けるの?」
そんな言葉が続いた。誰かに返事をしているような口ぶり。
(夢でも見てるのかな)
特に気にせず、その日は眠った。
■2. どんどん具体的になる寝言
それから数日、寝言は毎晩のように続いた。
「○○ちゃんも一緒に遊んでるよ。」
「今日は川のそばで、かくれんぼした。」
話す相手の名前は、一度も現実で聞いたことがない名前だった。
最初は夢の中の友達だろうと思っていたが、日に日に寝言の内容がはっきりしてきた。
ある晩、ふと耳を澄ますと、ユウトは寝たまま静かに言った。
「また会えるよね? でも……ここにいること、ママには内緒だよ。」
ゾクリと背筋が冷えた。
■3. 本人の証言
翌朝、ユウトに「最近、変わった夢見た?」と軽く聞いてみた。
ユウトはニコッと笑ってこう答えた。
「うん。毎晩、○○ちゃんとあそんでるよ! だって夜になると、ベランダから呼ぶんだもん。」
「呼ぶ?」
「うん、○○ちゃんが“そろそろ行こう”って言うと、僕、夢の中で外に出るんだよ。」
(夢の話だよな……?)
けれど、それ以来、夜中の寝言はどんどん静かになり、やがてぴたりと止んだ。
■4. ベランダの先
数日後、ふと気になってベランダに出てみると、手すりの端に小さな手形がいくつも並んでいた。
ユウトのものではない、小さく細い指の跡。
あの寝言は、本当にただの夢だったのだろうか。
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