目次
■1. 終電を逃した夜
それは仕事帰り、終電を逃したある夜のことだった。
駅からタクシーも見つからず、歩いて帰ることにした。
街灯も少ない裏通りを歩いていると、普段見慣れない「地下道入口」の看板が目に入った。
昼間は通らないルートだし、地図アプリにもそんな道は載っていない。
だが、歩道橋の代わりだろうと思い、何気なく階段を降りた。
■2. 不気味な地下道
地下道はコンクリートの壁が続き、妙に静かだった。
足音が反響するだけで、他に人の気配はない。
ところが、5分、10分歩いても出口が見えない。
本来なら短いはずの地下道が、どこまでも続いている。
途中、壁に貼られている案内表示には、奇妙な文字が書かれていた。
「ココカラ サキ モドレナイ」
背筋がゾッとした。振り返ると、入ってきたはずの階段はどこにもなかった。
■3. 誰かの足音
出口を求めて歩き続けるうちに、後ろからカツ……カツ……と靴音が聞こえてきた。
誰かが追ってくる。
振り返ると、地下道の奥に黒い影が立っている。
顔は見えない。ただ真っ暗なはずの空間で、目の部分だけが白く光っていた。
怖くなって走り出した。
それでも影の足音は変わらず、距離を縮めてくる。
「早く出口に……!」
必死で走り続けると、前方にやっと階段の出口が見えた。
■4. 地上に戻ったはずが
階段を駆け上がり、ようやく地上へ出た瞬間、安心して振り返った。
しかし、そこには地下道の入口がなかった。
見覚えのある駅前に戻ってきたつもりだったが、街灯も消え、周りには誰もいない。
ふと足元を見ると、アスファルトの上にはコンクリートのヒビ割れが続いていた。
まるで、まだ地下道の中を歩いているかのように。
今もたまに思い出す。あの時、本当に地上に戻れたのだろうか?
今いるこの場所は、本当に現実なのだろうか?
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