目次
■1. 路地裏の拾いもの
仕事帰り、人気のない裏路地を歩いていると、足元に古びた小判が落ちていた。
明らかに現代のお金ではないが、なぜか手に取った瞬間、肌に冷たさではなく妙な温もりを感じた。
不思議に思いながらも、そのまま財布に入れて持ち帰った。
■2. 小判の効果
翌日、不思議なことが起きた。
会社で抽選に当たり高価なギフトカードが届いたり、立ち寄ったコンビニで買ったスクラッチが当選したり、
信じられないほどの小さな幸運が次々と続いた。
「まさか、あの小判のおかげ?」
冗談半分で思いながら、財布から取り出すと、小判の表面に見覚えのない傷が増えていることに気づいた。
まるで何かの文字が浮かび上がろうとしているかのように。
■3. 幸運の代償
その日を境に、幸運と引き換えに奇妙な出来事も起こり始めた。
夜中、誰もいないはずの部屋で小判が「カラン……」と音を立てて転がる。
窓ガラスには、和服姿の人影がぼんやり映る。
そしてとうとう、小判に浮かんでいた傷ははっきりとした文字になった。
【かえせ】
■4. 小判の行方
怖くなって神社に持ち込み、神主に相談すると、静かに言われた。
「それは“持ち主の未練”が宿った小判です。拾った人に幸運を与える代わりに、持ち主の元へ返す道を探しています。」
すぐに神社でお祓いを受け、小判はお焚き上げ用の古札箱へ納められた。
それ以来、不思議な幸運も、夜の物音もピタリと止んだ。
■5. 後日談
数日後、神社にお礼を伝えに行くと、神主が言った。
「小判、燃え尽きる前に消えていました。」
あの夜から、どこで小判が消えたのかはわからない。
だが、今でも夜になると、部屋の隅で「カラン……」という音が微かに聞こえる時がある。
もしかしたら、まだ俺の近くに戻ってきているのかもしれない。
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