目次
■1. 夏の帰省での出来事
これは本当に、自分が小学校3年生の夏休みに体験した話です。
毎年、夏になると家族で母方の祖父母の家に遊びに行っていました。
山あいの静かな集落にある、築50年ほどの木造平屋。
冷房もなく、昼間でも廊下が薄暗い、昔ながらの日本家屋です。
そこにある一つだけ開けてはいけない押し入れが、子供心にずっと気になっていました。
■2. 押し入れの奥に「何か」がいる
その年の夏、ついに好奇心が勝ったんです。
昼間、大人がいない隙を見て、問題の押し入れを開けてみました。
表向きは普通の収納スペース。布団と古い座布団、木箱。
でも、奥の壁に妙な切れ目のような隙間があり、風がふっと流れてきた気がした。
その時、中から声が聞こえたんです。
「……おいで」
小さくて、でも確かに耳元で囁かれた。
びっくりして閉めようとしたら、今度は引っ張られるような感覚。
手を離した瞬間、押し入れの襖が一人でに閉まりました。
■3. 家族は知らない話
怖くなってすぐに母に話したのですが、「そんな押し入れないでしょ?」と笑われるばかり。
翌日確認すると、押し入れは確かにあった場所から消えていた。
まるで最初から存在していなかったかのように。
「夢でも見たんじゃない?」と家族は言ったけれど、
自分の中ではあの押し入れと声、そして引っ張られた感覚がリアルすぎる。
■4. それから20年後
大人になった今でも、ふと夏になるとあの感覚が蘇ることがあります。
実家の押し入れや、古い旅館の納戸など、暗い収納スペースを見ると、なぜか「開けてはいけない」という直感が働く。
ある年の夏、祖母の葬儀で再びあの家を訪れました。
誰も住まなくなった家の中を歩いていたとき、ふと昔の部屋の隅に目をやると……
なかったはずの押し入れが、またそこに戻っていました。
誰も開けようとせず、今もあのままです。
■おすすめ
マンガ無料立ち読み

1冊115円のDMMコミックレンタル!

人気の漫画が32000冊以上読み放題【スキマ】

人気コミック絶賛発売中!【DMMブックス】

ロリポップ!

ムームーサーバー

新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp


![]() | 新品価格 |

![]() |

![]() | ページをめくってゾッとする 1分で読める怖い話 [ 池田書店編集部 ] 価格:1078円 |

