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深夜の清掃婦:誰にも知られてはいけない仕事 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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その人は毎晩いた

これは、前職で体験した出来事です。

当時、私は都内の中規模オフィスビルで夜勤の監視スタッフをしていました。

防犯モニターの前に座って、深夜の出入りや異常がないかを確認する、単調な仕事です。

そのビルでは、毎晩23時すぎに必ず清掃婦の女性が現れ、決まった時間に各階を回って清掃していました。

名前も知らず、無言で仕事をしては帰っていく、寡黙な年配の女性でした。

少しだけ変だったこと

ただ、少し気になることがありました。

彼女はエレベーターを使わず、必ず非常階段で各階を移動するのです。

それも、まるでエレベーターを避けるかのように。

そして、各階を回る時間が妙に正確で、必ず15分おきにモニターに映る。

まるで何かのルールに従っているようでした。

見失った夜

ある晩、彼女が2階を清掃していた時、モニターを見ていてふと違和感に気づきました。

清掃道具を引く音が聞こえない。

普段は小さくゴロゴロと車輪の音がするのに、その日は無音でした。

不審に思って2階のカメラを確認すると、モニターの隅に、彼女がじっと監視カメラの方を見つめていたのです。

画面越しでも、まるで目が合っているような気がしました。

清掃業者の回答

怖くなって、翌日ビル管理会社に彼女のことを尋ねました。

すると、管理人は怪訝そうな顔をしてこう言ったのです。

「え? うち、清掃は毎朝業者が入ってるだけで、深夜には誰もいないはずですよ。」

私は自分が見ていた人の姿を思い出し、ぞっとしました。

では、あの女性は……?

忘れられた記録

その後、自分で監視カメラの過去の録画を確認しました。

しかし、毎晩見ていたはずの清掃婦の姿が、どこにも映っていない。

代わりに、記録にはこう書かれていました。

「2001年、深夜清掃中に非常階段で転落死。女性清掃員、死亡。」

事故が起きたのは、ちょうど彼女が毎晩清掃していた時間帯。

そして今も、彼女はその階段を昇り降りし続けているのかもしれません。

誰にも気づかれず、誰にも忘れられぬまま。



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