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「夜間通行禁止の山道──歩いてはいけない理由」 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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地元に伝わる“あの山道”

これは、私が大学の夏休みに帰省したとき、実際に体験した話です。

地元には、子どものころから「夜に歩いて通ってはいけない山道」として有名な細い山道がありました。
標識にもはっきりと「夜間通行禁止(午後6時~午前5時)」と書かれていて、
地元の人は暗くなる前に必ず引き返す習慣がある場所です。

理由を聞いても、大人たちは決まってこう言いました。

「あそこは夜になると、“誰か”が通る道になるんだよ。」

冗談だと思っていました。あの日までは。

好奇心からの“うっかり”

その日、久しぶりに会った中学時代の友人と3人でハイキングに出かけ、
予定よりも長く山中に滞在してしまいました。

下山ルートに選んだのが、例の夜間通行禁止の山道。
出発時にはまだ日が高かったのに、木々に囲まれた道は思ったよりも早く暗くなっていきました。

「……もう6時過ぎてるな」

「さすがに大丈夫だろ、ただの昔話だよ」

そう言って、僕たちはそのまま山道を歩き始めました。

静寂と気配

15分ほど歩いたあたりから、異変が起きました。

風が止み、虫の鳴き声も聞こえなくなり、
代わりに“パキ…パキ…”という枯れ枝を踏む音だけが背後から聞こえてきたのです。

振り返っても、誰もいない。
けれど、数歩歩くたびに、一定の距離を保って誰かが後をつけてくる音がはっきり聞こえてくる。

声をかけてはいけないもの

「気のせいだって……」と笑おうとしたそのとき。

右手の茂みの中から、はっきりとした声が聞こえました。

「おーい……おーい……」

女性の声。でも、不自然なほど感情がこもっていない。

顔を青くした友人がつぶやきました。

「……これ、絶対に返事したらダメなやつだ」

全員、息をひそめ、ひたすら黙って早足で下山を続けました。

夜間通行禁止の意味

ようやく山道の出口が見えたとき、背後でまたパキ、パキ…と枝を踏む音がした。

でも、それは“僕たちのすぐ後ろ”から聞こえていた。

出口を越えて舗装路に出た瞬間、突然音が止まり、風が吹き返してきた。

後日、その山道の近くにある古い寺の住職からこんな話を聞いた。

「あそこは昔、夜中に命を絶った者たちが“歩いて戻ってくる”と言われてるんです。
声をかけられて、返事をした者は……戻ってこれない。」

あの夜、僕たちはギリギリのところで**“それ”に引き込まれずに済んだのかもしれません。



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