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【赤いリストバンドの意味】──実体験のようなリアルな怖い話 怖い話 奇妙な話 不思議な話 短編集

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【病院でのボランティア体験】

これは、大学の福祉系学科に通っていたとき、病院でのボランティア実習中に体験した話です。

配属されたのは、市内でも大きな総合病院。
主な仕事は、入院患者さんとのコミュニケーションや配膳の手伝いでした。

初日の朝、担当看護師の方にこう説明を受けました。

「患者さんのリストバンドの色で状態が分かるようになってるから、
青は一般病棟、緑は検査中、赤は……関係者以外近づかないで。」

赤いリストバンドを付けている患者さんがいることは、なんとなく気に留めておくだけだった。

【赤いリストバンドの患者】

ある日、配膳ワゴンを押して病棟を回っていたとき。

廊下の突き当たりにある個室の窓越しに、一人の女性が立っているのが見えた。

白い病衣を着ていて、手首には赤いリストバンド。
うつむいたまま、じっと窓の外を見ていた。

(あの人、食事配っていいのかな……)

不安になりながら、ナースステーションで尋ねると、看護師さんの顔色が変わった。

「○○号室……? あそこ、今は誰も入っていませんよ。」

【確認のため戻ると】

不安を抱えながらも、自分の見間違いだったかと思い、再びその部屋の前に戻った。

個室の扉には鍵がかかっていた。
でも、中に誰かがいる気配だけは確かに感じた。

ふと、部屋の床下に赤いリストバンドがひとつ落ちていた。
拾ってナースに届けようとしたそのとき——

背後から、耳元で息を吸う音がした。

振り向いても、そこには誰もいなかった。

【その部屋のこと】

あとでこっそり、先輩ボランティアに聞いた。

「あの部屋ね……数年前に、急変した患者さんが誰にも気づかれず亡くなってて。
最後に目撃されたときも、窓の外を見つめてたらしいよ。」

「それ以来、その部屋に入る人が赤いリストバンドの女を見たって言うんだって。」

そして、拾った赤いリストバンドは——、私の手から消えていた。

【実習最後の日】

最終日、挨拶を終えて病院を出ようとしたとき、

エレベーターの鏡越しに自分の姿を見て、血の気が引いた。

右手首に、赤いリストバンドが巻かれていた。



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