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知らなかった“あの道”のルール
これは、僕が社会人1年目だったとき、実際に体験した話です。
その日、仕事で取引先の応対が長引き、帰りが夜遅くなってしまいました。
ナビが示したルートは、最短距離で帰れるという山道。
正直、疲れていたし、早く帰りたくて深く考えずに車を走らせました。
その道の入り口に、小さな看板がありました。
『この道は夜間(21時〜5時)通行禁止』
「工事か何かだろう」と気にも留めず、僕はそのままハンドルを切ってしまいました。
異様な静けさ
走り出してすぐ、車内のラジオが突然ザー……という雑音に変わり、電波が完全に切れました。
スマホも圏外。ライトの外は真っ暗で、霧のようなものが立ちこめてきていました。
車を停めて休もうかと一瞬思ったとき、前方に人影が見えました。
白い服を着た女性が、うつむいたまま道の真ん中に立っていたんです。
「こんな時間に歩いてる人がいるのか……?」
減速してすれ違おうとした瞬間、その女性が突然こちらを向いて、笑いました。
目がまったく笑っていない、引きつったような笑顔。
どこまでもついてくる
慌てて車を加速させ、カーブを抜けて視界から女性を消した数秒後。
バックミラーに、あの女が映っていた。
走っても走っても、距離が縮まらないのに、ミラーの中では近づいている。
その瞬間、助手席のドアが「カチャ」と開く音がした。
誰もいないはずなのに、ドアロックは間違いなく解除されていた。
僕は叫びながら山道を必死で抜けた。
旧道の噂
翌日、職場の先輩にこの話をすると、真顔で言われた。
「あの道、地元じゃ有名なんだよ。
昔、深夜にその山道で事故があってね。
女の人がひとり、誰にも見つからずに死んでたらしい。」
それ以来、『通ると助手席に乗せてしまう』って噂があるらしい。
「……ナビで出るけど、深夜は絶対に使っちゃダメな道なんだ。」
最後の証拠
帰宅して車を見てみると、助手席のシートにだけ泥のついた手形が残っていた。
夜間通行禁止のあの山道、今でもナビには表示されてしまう。
でも、もし助手席が空いていれば、そこに乗ってくる誰かがいるかもしれない。
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